エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1155
2022.06.15 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹/撮影・pepe
画像による検証が一段落したところで、ここからは実際に「PG3NF2」シリーズをPCに組み込み、そのパフォーマンスを確認していこう。まずはシーケンシャル読込4,950MB/sec、書込4,350MB/sec、ランダム読込600,000 IOPS、書込550,000 IOPSの2TBモデル「CSSD-M2B2TPG3NF2」からだ。
テスト用のPCには、CPUがボトルネックにならないようRyzen 9 5950Xと、AMD X570チップセットを採用するMSI「MPG X570 GAMING PRO CARBON WIFI」をベースにしたハイエンドPCを用意し、ベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247」「CrystalDiskMark 8.0.4」「PCMark 10」「3DMark」「ATTO Disk Benchmark 4.01」を使用した。なおOS、ドライバ、ベンチマークテストをインストールしたシステム用SSDは別途用意している。
2TBモデル「CSSD-M2B2TPG3NF2」の「CrystalDiskInfo 8.16.4」の結果。ファームウェアのバージョンは「EGFM15.1」で、転送規格はNVM Express 1.3に対応する |
まずは「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247」を使い、基本的なパフォーマンスとシーケンシャルアクセスの圧縮率の影響を確認していこう。
【AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:総合ベンチマーク】 |
【AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:Compression-Benchmark】 |
シーケンシャル読込約4,350MB/sec、書込約3,900MB/sec、4K-64Thrdが読込約2,070MB/sec、書込約3,800MB/secで、いずれもPCI-Express3.0(x4)SSDとは一線を画す転送速度を記録した。総合スコアも先日チェックしたハイエンドモデル「PG4NZL」シリーズに比べると7割前後に留まるものの、8,300ポイントを超えるスコアで、PCI-Express4.0(x4)SSDのミドルレンジクラスの製品としては優秀な結果だ。
また圧縮率の影響を確認すると、書込は途中何度かキャッシュ処理と思われる速度低下があるもののほぼフラットなグラフ。一方、読込は右肩上がりで、圧縮率が高くなるに連れて転送速度が上昇していることがわかる。
続いて「CrystalDiskMark 8.0.4」でも圧縮率の影響を確認していこう。計測はデータサイズを1GiBに固定。データ形式は圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」と、圧縮率の高い「All 0×00 (0Fill)」の2種類を選択して、計測を行った。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0×00 (0Fill)】 |
書込についてはシーケンシャル・ランダムとも有意な差は見られなかった。一方、読込については「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:Compression-Benchmark」で確認したシーケンシャルはもちろん、ランダムアクセスでもスコアが上昇しており、圧縮率の影響は確実にある。そこで、以降のテストは「デフォルト (ランダム)」と「All 0×00 (0Fill)」の両方のデータで行うことにした。