エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1157
2022.06.20 更新
文:編集部 Tawashi・Chaka/撮影:松枝 清顕
次に上位モデル「X8」の実力チェックを開始する。シーケンシャル読込1,050MB/secという高速転送を実現するモデルだけにテスト結果にも期待が持てる。まずはUSB3.2 Gen.2 Type-Cの転送速度から検証から、こちらも「CrystalDiskMark 8.0.4」を使い、16MiB~64GiBまでの7種類のプリセットを使用しテストした。
「CrystalDiskInfo 8.16.4」で「X8」シリーズの情報を確認 | 空き領域は1.81TB。exFATでフォーマット済みで開封後すぐに使用可能 |
【16MiB(MB/s)】 | 【64MiB(MB/s)】 |
【256MiB(MB/s)】 | 【1GiB(MB/s)】 |
【4GiB(MB/s)】 | 【16GiB(MB/s)】 |
【64GiB(MB/s)】 |
シーケンシャルアクセスの最高速度は読み込み1,060MB/sec、書き込み1.019MB/secといずれも公称値を上回るスコアを計測。ランダムアクセスの数値もデータサイズによって変わることもないブレない数値となっていた。読み書きともに高速な外付けストレージデバイスといって差し支えない。
続いて、Type-C to Type-A変換アダプタを使用したUSB3.0接続時のパフォーマンスを検証する。モバイルシーンを想定しつつ、先ほどの「X6」シリーズと同条件でテストを進めてみよう。
【16MiB(MB/s)】 | 【64MiB(MB/s)】 |
【256MiB(MB/s)】 | 【1GiB(MB/s)】 |
【4GiB(MB/s)】 | 【16GiB(MB/s)】 |
【64GiB(MB/s)】 |
シーケンシャルアクセスの最高速度は読み込み463MB/sec、書き込み461MB/secと「X6」シリーズとほぼ変わらないUSB3.0接続の限界速度を記録している。ランダムアクセスについても同様で、「X8」シリーズのポテンシャルを最大限に引き出すなら是非ともUSB3.2 Gen.2 Type-C環境にこだわりたいところだ。
次にUSB3.2 Gen.2 Type-C接続時とUSB3.0接続時の2パターンで、実際のファイルを転送した際の速度もチェックしていこう。使用が想定されるファイルとして単一の動画ファイル(90分のmp4、4GB)と2,000枚ほどのRAWデータ(約50GB)を用意。先ほどのテスト同様、デスクトップから「X8」にドラッグ&ドロップでコピーし転送速度の違いを計測する。
動画ファイルをコピーした際の速度(USB3.2 Gen.2 Type-C接続) | RAWデータをコピーした際の速度(USB3.2 Gen.2 Type-C接続) |
動画ファイルをコピーした際の速度(USB3.0接続) | RAWデータをコピーした際の速度(USB3.0接続) |
単一の動画ファイルでは654MB/secと320MB/secという倍以上の差が開く結果。また複数のRAWデータでは差は少し縮まり585MB/secと303MB/secとなった。USB3.2 Gen.2 Type-C接続時とUSB3.0接続時において速度の違いは明らかで、可能ならばUSB3.2 Gen.2 Type-C環境で使いたいところだ。
今回はクリエイターを代表し、プロカメラマンの土肥氏にも検証に参加いただいた。同氏も語っていたように、「X6」「X8」シリーズは、大容量データを日常的に扱う人にとって非常に有用。自宅でも外出先でも場所を選ばない高速な転送速度と、大切なデータをしっかりと保護する耐久性にこだわった本体デザインは、持ち運びが前提の外付けSSDにとって必要な要素を全て兼ね備えていると言える。
また忘れてはいけないのが、PlayStation 5/4用の外付けストレージとしても活躍してくれる点。特に内蔵ストレージがHDDのPS4(またはPS4 Pro)との相性は良く、本体のゲームを外付けSSDに移動させたり、友人宅など外出先にゲームをもって行くこともできる。PS5ではゲームプレイに制限はあるものの、ゲームデータを外付けSSDへ移動させることは可能。100GBを越えるタイトルもざらにあるため、内蔵SSDの容量を圧迫しない保管場所として存分に活躍してくれる。
高い信頼性と安全性、快適な速度を約束してくれる「X6」「X8」シリーズは、ビジネスからホビーまで、広範囲のユーザーに十二分な恩恵をもたらしてくれるはずだ。
協力:マイクロンジャパン株式会社