エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1159
2022.06.24 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
一旦両サイドパネルを取り外し、N127の内部構造をくまなく点検していく。冒頭でも触れたとおり、以前検証を行った「101」とは共通筐体を採用しつつ、見比べると明らかに異なる箇所も確認できる。”共通フレーム”と呼んだ方がより正確かもしれないが、In Winのオリジナリティによる独特な設計である事は間違いなさそうだ。
左側面の強化ガラス製パネルを外し、マザーボードトレイ面からチェックを開始しよう。N127はATX、MicroATX、Mini-ITXの各フォームファクタに対応。トップカバー下に広がる搭載エリアには、4本のスタンドオフが装着された状態で出荷される。うち、黄色い丸で囲んだ2本は段差付きで、ネジ留めを行う際、マザーボードの穴にセットする事で位置決めができる。
なお開口部自体は広いものの、底面にはGPUサポートステイがネジ留めされているため、グラフィックスカードを搭載するまでは、一旦取り外しておこう。
次にN127のエアフローレイアウトを解説していこう。どうしても前面で輝くNebulaフロントパネルに目が行きがちだが、前後および底面を使ったエアフローレイアウトは、十分な吸排気性能を備えている。101から継承されるIn Winオリジナルの冷却設計を、ポイント別に紐解いて行く。
Nebulaフロントパネルの下にはメタル製のメッシュパネルを装着。前面からは透けて見える冷却ファン増設スペースには、120mmファンが最大2基搭載が可能。N127ではオプション扱いだが、フレッシュな外気を取り込むためには、導入を躊躇すべきではないだろう。
ちなみにメタル製のメッシュパネルは取り外しができないため、冷却ファンの増設は筐体内部から行う。スチール製の冷却ファンブラケットは、上下2本のネジでシャーシ側に固定されており、増設にはこれを一旦取り外す必要がある。ネジ2本の固定だけに着脱は容易だが、奥側(マザーボードトレイ側)は上下2本の突起を引っ掛ける仕様で、上方向へ持ち上げる格好の取り外しには、若干のコツが必要。モーター駆動の冷却ファンを固定するブラケットだけに、共振防止の観点から遊びがなく、これが取り外しにくさの理由のようだ。
ファンブラケットと受け側がカッチリとかみ合っているため、取り外しはややし辛い印象。また外す必要が無い受け側のパネルはABS樹脂製で、3本のタッピングスクリューでシャーシ側にネジ留めされていた |
ABS樹脂製のパネル(フタ)を外した状態。101では冷却ファンおよびラジエターの搭載スペースとして活用されていた箇所。N127では表面がデザインされた化粧パネルで塞がれている |