エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1159
2022.06.24 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
最終セッションでは、N127に構成パーツを組み込み、実際にPCを1台完成させてみよう。近頃のPCパーツは、他メーカー同士でも互換性が確保されており、よほど特殊な仕様でもない限り、物理的な干渉や制限により搭載ができないといった事例は減っているように思う(個人の感想です)。とは言え、以前のようにすんなりと事が運ばないところは自作PCの醍醐味。あれこれ情報を集めて組み上げて行く楽しさは、どこかに残して欲しいものだが、さてN127は何事も無くPCが完成できるだろうか。
マザーボードには、現在PCケースレビューのLGA1700対応モデルとしては定番のASUS「ROG MAXIMUS Z690 HERO」を選択した。ASUSハイエンドである事に加え、レビュワーとしてはLGA1700に加え、LGA1200用のCPUクーラーマウントホールが用意されている点が扱い易く、これまでにずいぶんと重宝している。ともあれ正しい冷却パフォーマンスを得るためには、LGA1700対応品をチョイスした方が無難である事は付け加えておかなければならない。
マザーボードを固定したところで、背面からCPUクーラーメンテナンスホールのカットサイズを計測してみた。開口部は実測で幅約145mm、高さ約145mm(いずれも最大部)で、角部分は斜めにカットされている。検証用マザーボードはLGA1700だが、マザーボード備え付けのバックプレート四隅にあるCPUクーラーマウントホールは、左下がややカット部分に接近しているように見える。
トップカバー後方にマウントする電源ユニット。有効スペースは公称200mmとされ、2.5/3.5インチ共用シャドウベイとスペースを分け合う関係にある。なお搭載テストにはIn WinのハイエンドPSU「P105」(型番:PS-P1050W)を用意した。80PLUS GOLD認証のフルモジュラー式電源ユニットで、135mm FDBファンを搭載。奥行きは160mmとされ、公称200mm以内の有効スペースには十分に収まる計算だ。
電源ユニットの挿入は右側面開口部を使い、背面から4本のインチネジでネジ留め。搭載スペースの左右に”あそび”がないN127だが、ネジ穴がズレて締め付けにくいといったトラブルはない。なお搭載後の空きスペースを計測したところ、約160mmを残している。公称200mmからは計算が合わないが、ケーブルの置き場などが考慮されての有効スペース値なのだろう。それにしても空きスペースは十分で、余ったケーブルを結束して押し込むには都合がよかった。