エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1165
2022.07.06 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
4箇所のネジを取り外すと内部にアクセス可能。気になるその構造をチェックしていこう |
続いては「Hydro GT PRO 1000W」の信頼性を支える内部構造をチェックしていく。LLC方式のDC-DCコンバータを採用する設計で、高効率動作のためかヒートシンクのサイズは控えめ。各種コンデンサは日本メーカー製の105℃品を100%採用しており、特に一次側回路には450V/105℃の大容量コンデンサが実装されている。また、冷却には120mm径のFDBファンを搭載。その制御基板には、背面の「ECOスイッチ」から伸びるケーブルも接続されているのが確認できる。
比較的スタンダードなレイアウトを採用する「Hydro GT PRO」の内部構造。1000Wクラスではショートな奥行き150mmの筐体とあって、しっかりコンポーネントが詰め込まれているという印象だ |
高周波ノイズや突入電流を抑えるフィルターを備えた入力部。セラミックコンデンサやチョークコイルなどを実装、回路の規模は一般的といえる |
ブリッジダイオードの性質を利用して、交流を脈流に変換する一次側整流回路。ダイオードはヒートシンクで発熱を逃がす構造になっている | 力率を改善するアクティブPFC回路のコイル |
脈流を平滑化、安定した直流に変換する一次側の平滑回路。耐圧450V/105℃対応の日本ケミコン製コンデンサが実装されていた |
直流化された電力を高周波に変換するスイッチング回路。発熱の大きなMOSFETはヒートシンクに直接固定されている | LLC回路の制御部にもヒートシンクが取り付けられている |
中央にはLLC回路とそのトランス、隣り合ってメイントランスが実装されている |
スタンバイ用の5VSB回路に実装されているサブトランス |
トランスから送られたパルス状の電力を再び整流・平滑化する2次側の整流・平滑回路。コンデンサは高速応答に適した固体コンデンサのほか、日本ケミコン製の105℃電解コンデンサも実装されている |
12Vから5Vと3.3Vを生成するDC-DC変換基板 | モジュラーコネクタ用のケーブルマネジメント基板 |
冷却ファンはYate Loon製の120mm径FDBファン「D12BH-12」を搭載する |
ユニット本体の制御基板とは2pinケーブルで接続。すぐ近くには制御用ICも実装されている |