エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1171
2022.07.17 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは定番の3Dベンチマークテスト「3DMark」から、レイトレーシングテスト「Port Royal」を実行していこう。
もともとRadeon RX 6000シリーズが苦手にしているテストということもあり、「PULSE Radeon RX 6650 XT GAMING OC 8GB GDDR6」(以降「PULSE 6650 XT」)のスコアは4,830、フレームレートも20fps台前半に留まる。ただし、「NITRO+ Radeon RX 6750 XT GAMING OC 12G GDDR6」(以降「NITRO+ 6750 XT」)ではスコアが6,327、フレームレートが約30fpsまで上昇。さらに「NITRO+ Radeon RX 6950 XT PURE GAMING OC 16G GDDR6」(以降「NITRO+ 6950 XT」)ではスコアが10,608、フレームレートは約50fpsで、テスト中の映像もコマ落ちなどなく滑らかに再生できていた。
続いてシーン全体をレイトレーシングで描画する重量級のベンチマーク「DirectX Raytracing feature test」のスコアを確認していこう。
「Port Royal」からフレームレートはほぼ半減し、「NITRO+ 6950 XT」でも28.95fps、「PULSE 6650 XT」や「NITRO+ 6750 XT」ではいずれも10fps台に留まる厳しいスコア。Radeon RX 6000シリーズの高解像度環境でレイトレーシング機能を有効にする場合は、ゲームが超解像技術「FidelityFX Super Resolution」(FSR)に対応しているかあらかじめ確認をしておいたほうがいいだろう。
レイトレーシングテストに続き、標準的なラスタライズ性能を確認するため、APIにDirectX 12を使用する「Time Spy」を試していこう。なおハイエンド構成ということを考慮し、プリセットは「Time Spy」「Time Spy Extreme」の両方を選択している。
WQHD解像度の「Time Spy」なら「PULSE 6650 XT」でも総合スコアは10,350、フレームレートもGraphics test 1が約63fps、Graphics test 2が約54fpsをマークし、高画質設定でも性能に不安はない。そして「NITRO+ 6950 XT」であれば総合スコアは20,888、フレームレートはそれぞれ約141fpsと約121fpsで、高リフレッシュレートな液晶ディスプレイの性能も十分に引き出すことができる。
続いて4K解像度の「Time Spy Extreme」の結果を確認すると、さすがに「PULSE 6650 XT」では総合スコアが4,796、フレームレートは30fpsを超えることがなく厳しい結果。しかし、「NITRO+ 6750 XT」なら総合スコアが6,709、フレームレートはGraphics test 1が約40fps、Graphics test 2が約36fpsでシングルプレイなら問題なし。さらに「NITRO+ 6950 XT」では総合スコアが10,247、フレームレートはGraphics test 2でも約60fpsで、マルチプレイもストレスなく楽しむことができる。
ちなみに各モデルのスコア差は「PULSE 6650 XT」と「NITRO+ 6750 XT」が約1.5倍、「PULSE 6650 XT」と「NITRO+ 6950 XT」は約2倍で、グラフも階段状にキレイに上昇している。
APIにDirect X11を使用するラスタライズテスト「Fire Strike」の結果も確認していこう。こちらもプリセットは「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類すべてを実行している。
もともとRadeon RX 6000シリーズが得意としていることもあり、「PULSE 6650 XT」でもフルHD解像度の「Fire Strike」なら総合スコアは26,693、フレームレートはいずれのテストでも100fpsを大きく上回るスコア。「Fire Strike Extreme」でもGraphics test 1なら約67fpsをマークし、WQHD解像度までなら十分許容範囲と言えるだろう。
また「NITRO+ 6750 XT」は「Fire Strike Extreme」でも総合スコアは17,838、Graphics test 1は約93fpsで、WQHD解像度でも高リフレッシュレート表示が可能。そして「NITRO+ 6950 XT」では「Fire Strike Ultra」でも総合スコアは14,780を記録し、WUQHDや4Kのような高解像度環境でも最高画質でゲームを楽しめる。
なおそれぞれの性能差はほぼ「Time Spy」と同じで、「PULSE 6650 XT」と「NITRO+ 6750 XT」が約1.5倍、「PULSE 6650 XT」と「NITRO+ 6950 XT」は約2倍強だった。