エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1176
2022.08.06 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
ここからは外装パッケージより本体を取り出し、Pop Air RGB TGの外観周りからチェックを始める。今回選んだのはホワイトで、色味としては目にも眩しい白というよりも、落ちついたオフホワイトの表現が近いだろう。自作市場では依然ホワイト系パーツが人気だが、豊富な選択肢から構成パーツをチョイスし、Pop Air RGB TGをベース筐体として組み込もうという読者は多いのではないだろうか。製品自体の出来映えもさることながら、カラーにも注目があつまる1台と言えよう。
何はともあれ、手始めにフロントパネルデザインを眺めてみたい。エアフロー重視”Air”に属するとあって、プラスチック製フロントパネルの3分2はメッシュ地の通気孔仕様。電源OFFの状態でも無数の穴から標準装備品の冷却ファン2基が確認できる。”Silent”は密閉されていたことから、デザイン的にも大きく異なる部分と言えよう。
なおフロントパネルは着脱が可能。スチール製シャーシには、左右各3本のファスナー(ピン)で固定されている。取り外す際は上部から順にファスナーを外していけば、比較的容易に引き剥がす事ができた。
取り外したフロントパネルをさらに観察すると、メッシュ地の通気孔は金属製で、表面のテクスチャは「Meshify」シリーズを彷彿とさせる六角形の集合体が凹凸により表現されている。光りの当たり方により模様が濃く浮かび上がる仕掛けは、スカンジナビアデザインを代表とする北欧のこだわりが見て取れる。
金属製メッシュパネルはプラスチック製フロントパネル枠部分に固定。取り外しは想定されていない |
標準装備の冷却ファンが発光すると、六角形の集合体によりデザインされた凹凸がより際だって見える。「Meshify」シリーズで培ったフィニッシュは、今やFratal Designお得意の手法だ |
そして”フロントパネルのメッシュ以外”の下部には、「磁石付きカバー」が装着されている。右手にはFractalロゴをあしらった布製タグが付けられており、これを摘むことで取り外しが可能。内部は2段仕様の5.25インチオープンベイで、出荷時より下段にはプラスチック製の小物入れが収納されていた。なお、Pop Mini Silent TGにも装備されていたアイデアの正式名称は「ストレージドロワー」と言うそうだ。
イヤホンやポータブルSSDなど、PC周りの小物を入れておくには便利なストレージドロワー。ホワイト色の筐体には同色のストレージドロワーが内蔵されている |
トップパネルフロント寄り右側に整列する、各種スイッチおよびアクセスポート類。危うく前回検証のPop Mini Silent TG記事のコピペで済ませるところだったが、Pop Air RGB TGは似て非なるレイアウトだった。
まず上面から見て右端はPowerスイッチ、その隣にはPop Air RGB特有のRGBコントロールスイッチが装備されている。このボタンを押すことで、標準装備ファンのLEDを切り替えできるというワケだ。次にヘッドホン、マイクの両端子が並び、続いてUSB3.0ポートが2口、最も左端はSilent同様、「TYPE C」のプリントのみでオプションパーツ「USB-C 10Gbps Cable – Model D」(型番:FD-A-USBC-001)を利用する事で、USB3.1 Gen.2 Type-Cポートが増設できる。
Popシリーズ用オプションパーツ「USB-C 10Gbps Cable – Model D」(型番:FD-A-USBC-001)は、USB3.1 Gen.2 Type-Cポートが増設できるケーブルキット。市場想定売価は税込2,090円前後 |
Pop Air RGBモデルはアクセスポート裏面のRGBコネクタに対応デバイスを接続すると、Powerスイッチ内蔵のLEDもRGBカラーで発光する |