エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1179
2022.08.17 更新
文:撮影・こまめ
ストレージとしては、2TBのPCI Express 4.0(x4) M.2 SSDが使われている。評価機のSSDは、SamsungのPM9A1シリーズ(MZVL22T0HBLB)だった。通常テストでのアクセス速度はシーケンシャルリードで6,500MB/秒以上と非常に優秀。ランダムアクセスも相当に高速で、快適なレスポンスを期待できる。
しかしデータサイズを64GiB、テスト回数を「9回」に変えて計測を3回連続で行なってSSDに高い負荷をかけたところ、シーケンシャルリードのアクセスで速度が低下した。サーマルスロットリングによる、性能の低下が生じているのかもしれない。だがよほど大容量のデータを長時間連続でアクセスしない限り、体感的には変わらないだろう。
「CrystalDiskMark 8.0.4 x64」による2TB PCI Express 4.0 M.2 SSDのアクセス速度計測結果。左が通常時で、右が高負荷時 |
3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.22.7359」から、DirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果は以下のとおり。
ベンチマークテストの結果は非常に優秀だ。旧フラグシップGPUであるNVIDIA GeForce RTX 3080のスコアを大きく上回っている。これはGPUのパフォーマンスが向上しているだけでなく、「Titan GT77 12U」のチューニングの影響によるもの。NVIDIA GeForce RTX 3080の仕様上のサブシステム電力は最大で150Wだが、「Titan GT77 12U」では「最大グラフィックスパワー」が175Wに設定されている。NVIDIA Dynamic Boost 2.0により25Wが上乗せされているのだ。
WQHD(2,560×1,440ドット)環境下におけるパフォーマンスを表わす「Time Spy」では、スコアが1万超えで性能的にはまったく問題ない。4K環境下の「Time Spy Extreme」については1万を割る「6,804」という結果だった。4K 120Hzのディスプレイを搭載しているものの、GPUのパフォーマンスとしてはWQHDがターゲットと考えたほうがいいかもしれない。
同じく「3DMark Version 2.22.7359」から、DirectX 11のパフォーマンスを計測する「Fire Strike」の結果について。
Direct X12に比べて処理が軽いDirectX 11のテストでも同様に、ノートPCとしては最高クラスのスコアが出ている。だがやはり4K環境下における「Fire Strike Ultra」では、1万を割り込む「8,538」という結果だった。DirectX 11使用のタイトルでも、4Kで120Hzを出せるのは軽めのタイトルに限られるだろう。