エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1182
2022.08.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
CPU性能を測定するため、「プロセッサグループ」の制限がないCGレンダリングベンチマーク「CINEBENCH」系のテストから開始する。まずは処理時間が短く、ブースト動作時の最高性能を計測できる「CINEBENCH R15」のスコアからチェックしていこう。
シングルコアテストは、Ryzen Threadripper PRO 5995WX/5965WXとも約240cbを記録した。動作クロックが4.9GHz前後まで上昇するRyzen 9 5950Xにはさすがにかなわないものの、Zen 2アーキテクチャのRyzen Threadripper PRO 3995WXからは20%以上もスコアが上昇している。
そしてマルチコアテストでは、64コア/128スレッドというスレッド数を活かし、Ryzen 9 5950Xとの比較で約2.5倍、Ryzen Threadripper PRO 5965WXとの比較でも55%以上も高いスコア。さらにコア数が同等のRyzen Threadripper PRO 3995Wも約13%上回り、Zen 3アーキテクチャを採用した効果がしっかりと表れている。
続いて「CINEBENCH R15」に比べてメニーコアCPUへの最適化が進んでいるという「CINEBENCH R20」のスコアを確認していこう。
マルチコアテストについては「CINEBENCH R15」と傾向はほぼ同じで、Ryzen 9 5950Xに対しては約2.6倍、Ryzen Threadripper PRO 3995Wに対しても約14%上回るスコアを記録した。一方、シングルコアテストではやや差が縮まりRyzen Threadripper PRO 3995Wとの差は15%にとどまる。
「CINEBENCH」系ベンチマークのラストは最新版「CINEBENCH R23」のスコアを確認していこう。
マルチコアテスト、シングルコアテストとも傾向は「CINEBENCH R20」とほぼ同じ。ここまでの結果を見る限り、Zen 3アーキテクチャを採用したことで、苦手としていたシングルスレッド処理についてはもちろん、もともと得意としていたマルチスレッド処理についても確実にパフォーマンスが向上している。