エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1191
2022.09.08 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
今回の主役であるIntel「Arc A380」は、開発コードネーム「Alchemist」こと「Xe-HPG」アーキテクチャをベースにしたエントリー向けGPUだ。製造プロセスはTSMC N6、Xe Core数は8基、レンダリング・スライス数は2基、レイトレーシングユニット数は8基で、128基のIntel Xe Matrix Extensionsエンジン(Intel XMXエンジン)とXeベクトルエンジンを実装する。
「Xe-HPG」アーキテクチャを採用する初のデスクトップ向けGPU「Arc A380」。エントリークラスの製品ながらレイトレーシング機能もサポートし、DirectX 12 Ultimateを完全にサポートする |
リファレンススペックはTBP(Total Board Power)が75W、ベースクロックが2,000MHz、メモリスピード15.5Gbps、メモリバス幅96bit、メモリ帯域186GB/sで、ビデオメモリはGDDR6 6GBを搭載。TBP的にライバルになるのはAMD Radeon RX 6400や、NVIDIA GeForce GTX 1650/1630で、同クラスの製品と比較すると特にメモリ周りが充実している。
APIはDirectX 12 Ultimateの他、Vulkan 1.3、OpenGL 4.6、Open CL3.0をサポートし、Intel XMXエンジンによるアップスケール技術「XeSS」や、CPU内蔵GPUと連携する「Intel Deep Link」、ディスプレイ同期技術「Adaptive Sync」を搭載。ディスプレイ出力はeDP 1.4、DisplayPort 2.0、HDMI 2.1、HDMI 2.0bに対応し、最大で4画面の同時出力が可能だ。
ASRock「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」(型番:A380 CLI 6GO) 市場想定売価税込29,680円前後(9月中旬以降発売予定) 製品情報(ASRock) |
今回編集部に届けられたArc A380の評価サンプルはASRock「Challenger ITX」シリーズに属する「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」だ。VGAクーラーは「ストライプアキシャルファン」によるシングルファンクーラーを搭載し、低負荷時にはファンの回転を停止するセミファンレス機能「0dBサイレントクーリング」に対応する。
また電源回路には低発熱・高効率な「Dr.MOS」や、従来のチョークに比べて飽和電流を最大3倍に高めた「プレミアム100Aチョーク」、湿気に強い「高密度ガラス繊維PCB」などを採用する。
ブラックを基調にした製品パッケージ。サイズは長さ290mm、高さ180mm、幅70mmで、グラフィックスカードとしては標準的 |
主なスペックはベースクロック2,250MHz、メモリスピード15.5Gbps、メモリバス幅96bit、ビデオメモリはGDDR6 6GB。出力インターフェイスはHDMI 2.0b×1、DisplayPort 2.0×3、バスインターフェイスはPCI Express 4.0(x8/x16形状)で、オーバークロックモデルのため補助電源コネクタとして8pin×1が実装されている。