エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1202
2022.10.11 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
レイトレーシング系のベンチマークが一段落したところで、ラスタライズ系のベンチマークを進めていこう。まずはAPIにDirectX 12を使用する「Time Spy」からだ。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」で計測を行っている。
Graphics scoreは、GeForce RTX 3080 Tiに比べてTime Spyで約87%、Time Spy Extremeでは約96%、MSI「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」との比較でもそれぞれ約65%と約69%もスコアが向上しており、「Ada Lovelace」アーキテクチャではレイトレーシングだけでなく、ラスタライズ系の処理でも大幅に性能が向上している。
続いて、APIにDirect X11を使用するラスタライズテスト「Fire Strike」の結果もチェックしておこう。こちらも3種類全てのプリセットで検証を行っている。
フルHD解像度の「Fire Strike」ではGraphics scoreは80,000に迫る圧巻のスコア。GeForce RTX 3080 Tiとの比較ではGPUの負荷がやや軽いため差が約61%に留まるが、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」では約89%、4K解像度の「Fir Strike Ultra」では約96%で、GPUの負荷が上がるに連れて差が広がっている。ちなみにMSI「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」との差はそれぞれ約47%、約70%、約74%で、Ampereアーキテクチャとは明らかに一線を画すパフォーマンスを発揮する。
「3DMark」関連のテストに続いて、ここからは実際のゲームを想定したベンチマークを実施していこう。まずは⼈気MMO RPGの最新ベンチマークソフト「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」からだ。グラフィックス設定は「最⾼品質」で、解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)、2,560×1,440ドット(WQHD)、3,840×2,160ドット(4K)の3種類で計測を⾏っている。
フルHD解像度では、CPUが完全にボトルネックになってしまい、その差は約15%にとどまる。一方、WQHD解像度では約35%、4K解像度では約58%まで差が広がり、GPUの負荷が上がるに連れてその性能差が大きくなる。ちなみに4K解像度でも平均フレームレートは180fpsを超え、最近ラインナップが増えている4K/144Hzクラスのゲーミング液晶ディスプレイの性能を存分に引き出すことができる。
続いて「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアを確認しておこう。解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で、グラフィックス設定は「高品質」を選択。なお3,840×2,160ドットではDLSSを有効にした状態でも計測を実施している。
RPGとしては重いゲームだが、すべての解像度で超解像技術を使うことなく最高判定“非常に快適”の目安になる12,000ポイントを上回る。またGeForce RTX 3080 Tiとの比較では、フルHD解像度では完全にCPUがボトルネックになり、その差は約22%だが、WQHD解像度では約55%、4K解像度や4K+DLSSでは70%以上の差をつけて圧倒する。