エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1206
2022.10.18 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
レイトレーシングや超解像技術などRTコア系のベンチマークが一段落したところで、ここからは従来の描画手法によるベンチマークを進めていこう。まずはAPIにDirectX 12を使用する「Time Spy」からだ。なおハイエンドグラフィックスカードということで、プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」を使用している。
WQHD解像度の「Time Spy」のGraphics scoreは約36,000、フレームレートは約240fps、4K解像度の「Time Spy Extreme」はそれぞれ約19,000と約120fpsで、いずれも現行最高クラスの高リフレッシュレート液晶ディスプレイを組み合わせた場合でもその性能を存分に引き出すことができる。
続いて、APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」の結果もチェックしておこう。こちらもハイエンドグラフィックスカードということを考慮して、3種類全てのプリセットで検証を行っている。
フルHD解像度「Fire Strike」のGraphics scoreは約79,000に達し、GeForce RTX 30シリーズやRadeon RX 6000シリーズを圧倒する。またWQHD解像度「Fire Strike Extreme」でも約46,000、4K解像度「Fire Strike Ultra」でも約25,000で、レイトレーシングだけでなく、描画にラスタライズを使用するゲームでも大幅なパフォーマンスアップが期待できる。またGeForce RTX 4090 Founders Editionとの比較は「Time Spy」「Fire Strike」とも約1%で、レイトレーシング系のベンチマークと同じだった。
「3DMark」のテストが一段落したところで、ここからは実際のゲームを想定したベンチマークを進めていこう。まずは⼈気MMO RPGの最新ベンチマークソフト「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」からだ。グラフィックス設定は「最⾼品質」で、解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)、2,560×1,440ドット(WQHD)、3,840×2,160ドット(4K)の3種類で計測を⾏っている。
フルHD解像度ではCPUがボトルネックになるため、WQHD解像度との差が約7%とスコアが伸び悩む。一方、WQHD解像度ではほぼ同システムで計測した「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」との比較で約22%、4K解像度では約36%にその差が広がり、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」のような、いわゆる中量級のゲームでも高解像度環境でゲームをプレイするならGeForce RTX 4090を選択するメリットはかなり大きい。
続いてRPGながら重量級のゲームとして知られている「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアを確認しておこう。解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で、グラフィックス設定は「高品質」を選択。なお3,840×2,160ドットではDLSSを有効にした状態でも計測を実施している。
こちらもフルHD解像度では「GeForce RTX 3090 Ti SUPRIM X 24G」との差が約17%とスコアが伸び悩むが、WQHD解像度では約40%、4K解像度では約55%に差が広がり、解像度が上がるに連れてその差が大きくなる。ちなみに判定はすべての解像度で最高判定の“非常に快適”で、4K解像度でもDLSSを有効にする必要はないだろう。