エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1214
2022.11.03 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
今回は幅244mmのATXマザーボードを使用しているが、グラフィックスカードの先端が大きくはみ出している。また3.5スロットを専有するため、拡張スロットは最下段のスロット以外は使用できなかった |
画像による検証が一段落したところで、ここからは「ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition 24GB GDDR6X」(以降:「Strix RTX 4090」)を実際にPCに組み込み、気になるパフォーマンスをチェックしていこう。テストPCは、第13世代Intel Coreプロセッサの最上位Core i9-13900Kと、Intel Z790チップセットのゲーミングマザーボード「ROG MAXIMUS Z790 HERO」をベースにしたハイエンド構成で、比較対象として「GeForce RTX 4090 Founders Edition」(以降:「RTX 4090 FE」)でもテストを実施している。
「ROG Strix GeForce RTX 4090 OC Edition 24GB GDDR6X」のブーストクロックは標準で2,610MHzだが、テスト中は最高2,790MHzまで上昇することを確認した |
「GPU Tweak III」で「OC MODE」を選択するとブーストクロックは2,640MHzに向上 |
「Armoury Crate」のAura Sync機能を使えば、マザーボードのイルミネーションと同期することも可能 |
まずは3Dベンチマークテストの定番「3DMark」から、レイトレーシングテスト「Port Royal」の結果を確認していこう。
従来のグラフィックスカードにとっては非常に重いベンチマークだったが、「Strix RTX 4090」では総合スコアは約25,800、テスト中のフレームレートも約120fpsに達し、GeForce RTX 4090ならWQHD解像度までであれば重量級のゲームでも超解像度技術を有効化する必要はないだろう。また「RTX 4090 FE」と比較すると、オーバークロックによって約2%スコアが向上している。
続いて、シーン全体のレンダリングにレイトレーシングを使用する「DirectX Raytracing feature test」の結果を確認しておこう。
「Strix RTX 4090」のフレームレートは138.8fpsで「Port Royal」を上回るスコア。WQHD解像度までならレイトレーシングを有効化しても高リフレッシュレートな液晶ディスプレイの能力を十分引き出すことができる。また「RTX 4090 FE」との比較では「Port Royal」と同様約2%スコアが上昇している。
超解像技術DLSSの効果を確認できる「NVIDIA DLSS feature test」のスコアも確認していこう。「DLSS version」はGeForce RTX 40シリーズに合わせて登場した最新の「DLSS 3」を選択し、その他はすべて初期設定のままテストを実行している。
「DLSS 3」のテストでは、標準で解像度は3,840×2,160ドット(4K)に設定されているが、ネイティブの環境からフレームレートは約3倍も向上している。「DLSS 3」は現時点で対応しているゲーム(ソフトウェア)があまり多くないが、今後普及が進めば4K解像度の高リフレッシュレート環境では有効な手段になるだろう。