エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1215
2022.11.05 更新
文:撮影・藤田 忠
速度系ベンチマークソフトの最後はシーケンシャルアクセスの性能を確認できる「ATTO Disk Benchmark 4.01」だ。データサイズ512B~64MBまでのシーケンシャルアクセスのパフォーマンスをチェックしていこう。
「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果には届かないが、高い数値で読み込みは最高6,860MB/s、書き込みは最高6,220MB/sを記録している。データサイズ64MBで若干ダウンする傾向が見られたが、128KBから6,000MB/s台の転送速度を安定して発揮している。
ここからは「PCMark 10」と「3DMark」に搭載されているストレージベンチマークテストを実行していこう。まずは各種アプリケーションやデータなどを保存してあるシステムドライブの運用を想定した「PCMark10」の「Full System Drive Benchmark」を実行。実際の使用環境下におけるストレージ性能をチェックしていこう。
「Full System Drive Benchmark」は、アクセス速度が、そのまま高スコアにつながるとは限らないが、スコアは優秀といえる3,000ポイントを大きく超える3,436ポイントを記録している。テスト中の転送速度も540.60MB/sと、まずまずの結果になっている。
続いて「3DMark」の「Storage Benchmark」を実行して、ゲーミング性能をチェックしていこう。
「PCMark10」と同じく優秀で、スコアはもう少しで4,000ポイント台に届く、3,855ポイントを記録している。「WD_BLACK SN850X」は前モデルと同じく、システム、データ用問わず、安心して使うことができるだろう。
PC環境でのテストの最後は、「WD_Black SN850X NVMe」2TBモデル「WDS200T2X0E」の発熱を確認していこう。最近のマザーボードは、M.2ヒートシンクを標準で装備するが、その冷却性能は製品で異なる。またM.2スロット周辺のエアフローでも変化するため、結果は参考程度にとどめてほしいが、ここではヒートシンクを装着した状態の温度とアクセス速度をチェックしている。ストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.4」を利用し、データサイズ64GiB、テスト回数9回で、3回連続実行している。
【1回目】 | 【3回目】 |
テスト環境はM.2スロットにエアフローが余りない状態だけあって、テスト3回目で「WDS200T2X0E」の温度は80℃を記録した。サーマルスロットリングは発生しないが、高い温度なのは間違いない。最速クラスのNVMe M.2 SSD全般にいえることだが、「WD_Black SN850X NVMe」もM.2スロット周辺エアフローの確認、対策は行っておきたい。