エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1228
2022.12.10 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
最後にI/OモジュールとCPUクーラーを取り付けて、配線を整理すれば作業は完了だ。CPUクーラーの高さは公称105mmまでとされているが、これはフレームからはみ出さない場合の数値。やや見栄えは悪くなるがフレームからはみ出してもいいなら、事実上高さは無制限になる。ちなみに「DA6」では280mmサイズのラジエーターにも対応しているが、ウォーターチューブの取り回しを考えると設置場所はマザーボードの直上ではなく、グラフィックスカードとスペースを分け合うことになるだろう。
CPUに付属するリテールクーラーなら、当然ながらフレームからはみ出ることなく搭載することができる |
オープンフレームのため、フレームからはみ出しても良ければNoctua「NH-U12A」のような大型CPUクーラーにも対応する |
また標準で付属するI/OモジュールはUSB Type-Cと電源ボタンのみのシンプルな構成だが、オプションとしてUSB Type-C+USB Type-A、USB Type-C×2、USB Type-A×2などのI/Oモジュールや、Windows Hello認証に対応する指紋センサー付き電源ボタンが用意されている。
I/Oモジュールはトップパネル2ヶ所、ボトムパネル1ヶ所の計3ヶ所から設置場所を選択できる |
評価サンプルに同梱されていたオプションのI/Oモジュール「DX2 I/O USB-A + USB-C Module」 | 指紋認証機能を備えた電源ボタン「BM1」 |
ケーブルマネジメント用ロッドとタイラップを使えばケーブルを側面にまとめておくことができる |
12VHPWR変換アダプタ(と6+2pin補助電源ケーブル)は今回敢えてまとめずに組み上げることにした。「DA6」シリーズとGeForce RTX 40シリーズを組み合わせる場合は、12VHPWRコネクタを搭載する電源ユニットを用意したい |
PCパーツの中でも特にグラフィックスカードを魅せることに着目したというオープンフレームPCケース「DA6」シリーズ。215mm角という最小限のフットプリントながら全長300mmを超える大型のグラフィックスカードに対応し、まさにコンセプト通りのPCを組み上げることができる。
グラフィックスカードとオールインワン型水冷ユニットの同居が難しいところや、今回検証した「DA6」では大型グラフィックスカードを搭載するにはSFX電源が必要になるなどの制限はあるものの、これはスモールフォームファクタのPCケース共通の問題で、目くじらを立てるほどのことではない。
4面が開放されたオープンフレーム設計ということで、組み込みやすさも良好。さらに2本のロッドで構成される「ユニバーサルブラケット」は、取り付け後の微調整も容易に行うことができるとても良くできた機構だった。自由なスタイルで、他人とは一味ちがうコンパクトPCを組みたいなら「DA6」シリーズを選択してみてはいかがだろうか。
協力:Streacom