エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1232
2022.12.24 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ASUS「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」 実勢売価税込70,000円前後(2022年12月現在) 製品情報(ASUS) |
今回主役として取り上げるのは、数あるIntel Z790マザーボードの中でも、リリース時点からショップ店員の間で本命に推す声が多かった「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」だ。当初の発売予定から遅れるほど約1ヶ月、ようやく12月に入って販売が開始されている。
「ROG STRIX」レーベルにあって歴代高い人気を誇る「F GAMING」シリーズに属する新モデルで、ASUSのIntel Z790マザーボードの中ではミドルハイに位置付けられる製品。もっとも実勢売価が7万円前後とくれば、立派にハイエンド級の価格帯なわけだが、実際それに相応しい上位グレードの機能・装備が満載されている。
プレスリリース配信時は解禁から間を置かず10月末の発売が予定されていたところ、約1ヶ月遅れての登場。早くから店頭でもIntel Z790マザーの本命モデルに挙げられていた |
まずMaximum Turbo Powerが253Wに引き上げられた第13世代Intel Coreプロセッサの性能を引き出すため、電源回路には定格90AのSmart Power Stageによる16+1フェーズ回路を搭載。さらに合金チョークコイルや長寿命コンデンサといった高品質コンポーネントを備え、それらはヒートパイプで連結された大型のヒートシンクで効果的に放熱される。
そのほか、8+8pin構成かつ低インピーダンスの「ProCool II電源コネクタ」により潤沢な電力を供給。基板には電源モジュールの放熱性を向上させた6層PCBが採用され、ズシリとした重量感と同時に感じる頼もしい剛性は、まさにハイエンド級の風格だ。シュラウドにはARGBライティングの「Aura Sync」に対応するROGロゴが輝き、落ち着いた雰囲気の中にも魅せる要素がトッピングされている。
高負荷に耐える堅牢な電源回路や高クロック対応のメモリスロット、多数のM.2スロット、複数の独自機構や充実のネットワーク機能などを備える |
メモリスロットは最大7,800MHzの高クロック動作に対応するDDR5×4構成で、ストレージはPCI Express 4.0(x4)に対応するM.2スロットを合計で4基搭載。それぞれのM.2スロットには、ネジを使わずSSDを固定できる独自ロック機構の「M.2 Q-LATCH」が採用されている。昨今の必須装備といえるM.2ヒートシンクも全スロットに搭載、その内の1つはSSDの両面を冷却できる「Double-Sided M.2 Heatsink」だ。
また、グラフィックスカード用の拡張スロットには、表面実装された頑丈なシールド付きのPCI Express 5.0(x16)スロットを搭載。このスロットには物理ボタンによる簡易リリース機構の「PCIE SLOT Q-RELEASE」を備えており、巨大なハイエンドカードを組み込んだ際も容易に取り外すことができる。
パッケージデザインは前世代の「ROG STRIX Z690-F GAMING WIFI」ともよく似ている |
背面には搭載するスロットや各種ポート類など、スペック関連の記載が網羅。付属品はSATAケーブルやケーブルタイなどのほか、ROGキーチェーンなどが同梱されていた |
そしてゲーミングマザーボードにとって欠かせないオーディオ回路には、すべてのチャンネルで最大32bit/384kHz再生を可能にする「ROG SuremeFX 7.1」を搭載している。優れたネットワーク性能も特徴で、有線の2.5ギガビットLANに加えてWi-Fi 6E+Bluetooth 5.2のワイヤレス接続に対応。国内向け製品では珍しく、明確に6GHz帯が利用可能であることを謳っている点は大きなトピックだ。