エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1237
2023.01.03 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Intel「Core i7-13700」 市場想定売価384ドル(2023年1月3日発売) 製品情報(Intel) Intel「Core i5-13400」 市場想定売価221ドル(2023年1月3日発売) 製品情報(Intel) |
昨年10月に登場したIntelの最新メインストリーム向けCPU「第13世代Intel Coreプロセッサ」だが、第1弾として投入された6モデルはいずれもオーバークロック機能を搭載したいわゆるハイエンド向け「K」モデルだった。たしかにパフォーマンスを追求するなら良い選択肢だが、最近では定格駆動でもブースト機能によってCPUの性能を引き出すことができるようになっており、オーバークロック機能は不要だからその分安くしてほしいという人も多いのではないだろうか。
「K」モデルの登場から遅れること約2ヶ月半。第13世代Intel Coreプロセッサにも「Non-K」モデルが追加された |
そんなユーザーにとってはまさに待望の製品となる「Non-K」モデルの発売が日本時間2023年1月3日23:00より開始された。従来と同じく、Processor Base Powerは65W(もしくはそれ以下)に設定され、動作クロックは控えめ。その分価格も安く、CPUクーラーも付属するため、トータルコストを抑えることができる。もちろんMaximum Turbo Powerの設定もあるため、CPUクーラーの冷却性能やマザーボードの電源回路に余裕があれば、「K」モデルほどではないが高クロック状態を維持できるよう設計されている。
今回検証するCore i7-13700とCore i5-13400には、銅製ベースを備える「Laminar RM1」が付属する |
また第12世代Intel Coreプロセッサでは、高効率コアな「Eコア」を搭載しているのは「K」モデルと、Core i7以上の「Non-K」モデルに制限されていたが、第13世代Intel CoreプロセッサではCore i5以上のすべてのCPUにEコアが実装され、マルチスレッド性能が大きく引き上げられているのも特徴だ。
製品ラインナップは24コア/32スレッドのCore i9-13900/13900Fを筆頭にCore i7が2モデル、Core i5が4モデル、Core i3が2モデルの計10モデル。またProcessor Base Powerが35Wに設定された省電力な「T」モデルも同時リリース。こちらはCore i9-13900Tを筆頭に計6モデルがラインナップされる。
「Non-K」モデルには、グラフィック機能を省略したF型番もラインナップしており、別途グラフィックスカードを搭載する場合はさらにコストを抑えることができる |
省電力な「T」モデルも同時リリース。従来通りならバルクでの発売になるはずだ |
そして「Non-K」モデルの投入に合わせてLGA1700向けの廉価チップセットIntel H770とIntel B760も同時リリース。先代のIntel H670/B660チップセットと基本的な機能に変更はないものの、使用できるPCI Express 4.0レーンが増加(PCI Express 3.0レーンはその分削減)しており、PCI Express 4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDをより多く実装できるようになっている。
CPUの解禁に合わせてIntel B760マザーボードは多数発売が開始される。一方、Intel H770については“最近は需要がなくなってきている”(某メーカー担当者談)こともあり、原稿執筆時点で搭載モデルはほとんどアナウンスされていない |