エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1237
2023.01.03 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「Non-K」モデルの概要を把握したところで、ここからは今回検証するCPUを個別に確認していこう。まずはハイエンドモデルCore i7-13700からだ。CPUコアの構成はPコアが8コア(16スレッド)、Eコアが8コアで以前詳細検証をお届けしたCore i7-13700Kと全く同じ。ただし動作クロックはPコア最高クロックが5.40GHz→5.20GHz、Eコア最高クロックが4.20GHz→4.10GHzとやや控えめ。その分Processore Base Powerは125W→65Wに、Maximum Turbo Powerも253W→219Wへと引き下げられ、コンパクトPCなどでも導入しやすくなっている。
Core i7-13700(画像上)とCore i7-12700K(画像下)の「HWiNFO64」の結果。Core i7-12700KのL2キャッシュはPコアが1.25MB×8、Eコアが2MBなのに対して、Core i7-13700のL2キャッシュはPコアが2MB×8、Eコアが4MB×2へと増量されている |
またCPUコアには「Raptor Cove」と、改良版「Gracemont」を採用するため、キャッシュの構成はL2キャッシュが合計24MB(Pコアが2MB×8/Eコアが4MB×2)、L3キャッシュが30MB。先代モデルCore i7-12700シリーズと比較するとPコアのL2キャッシュが6MB、EコアのL2キャッシュが6MB、L3キャッシュが5MB増加し、キャッシュ容量の影響が大きいゲーム系の処理で性能向上が期待できる。
Core i7-13700のパッケージ。CPUクーラーが付属するためCore i7-13700Kのものより、奥行きがあるのがわかる |
CPU自体のデザインは先行で発売が開始された「K」モデルと全く同じ。ちなみにS-SPECは「SRMBA」だった |
続いてミドルレンジモデルCore i5-13400のスペックを確認しよう。PコアはCore i5-12400と同じ6コア(12スレッド)だが、新たにEコアが4コア追加され、OSからは16基の論理コアを認識する。またPコアクロックも最高4.60GHz(Eコア最高クロックが3.30GHz)へと、Core i5-12400から200MHz上昇している。
Core i5-13400(画像上)とCore i5-12400F(画像下)の「HWiNFO64」の結果。Core i5-13400のL2キャッシュはPコアが1.25MB×6、Eコアが2MBで、AlderLakeと同じ構成。SteppingもB0で、第12世代Intel Coreプロセッサと同じになっている |
一方、キャッシュの構成を確認するとCore i5-13400のPコアはCore i5-12400Fと同じ1.25MB×6、EコアもCore i7-12700Kと同じ2MBだった。このことから、CPUコアの構成は第13世代Intel Coreプロセッサの「Raptor Cove」+改良版「Gracemont」ではなく、おそらく第12世代Intel Coreプロセッサと同じ「Golden Cove」+「Gracemont」で、その正体はCore i5-12600Kのクロックを若干下げて、消費電力を抑えたモデルと考えてよさそうだ。
Core i5-13400のパッケージ。サイズはCore i7-13700と同じだが、ブルーの濃さが薄くなっている |
こちらもCPU自体のデザインに変更はなし。ちなみにS-SPECは「SRMBP」 |