エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1237
2023.01.03 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは実際のゲームを想定したベンチマークテストを進めていこう。まずは人気オンラインRPGの最新ベンチマークである「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」からだ。グラフィックス設定は“最⾼品質”で、解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)、2,560×1,440ドット(WQHD)、3,840×2,160ドット(4K)の3種類で計測を⾏っている。
フルHD解像度やWQHD解像度では「3DMark Fire Strike」と同様、Core i7-13700は次点のCore i7-12700Kとの比較でも10%以上高いスコアで、頭一つ飛び抜けている。Pコアのクロックが引き上げられている他、キャッシュも多い「Raptor Cove」の効果が存分に発揮されている。一方、Core i5-13400とCore i5-12400Fでは、コアクロックやEコアは増えているもののPコアは第12世代Intel Coreプロセッサと同じため、その差は最大でも2%未満に留まった。
続いてRPGとしては重量級のゲーム「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」のスコアを確認していこう。解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で、グラフィックス設定は「高品質」を選択している。
4K解像度ではグラフィックスカードの負荷が高いためスコアはほぼ横並び。ただし、WQHD解像度では約3%、フルHD解像度では約8%もCore i7-13700はCore i7-12700Kを上回りトップを獲得。やはり、GPUの負荷が低い状態では「Raptor Cove」のメリットが大きくなることがわかる。またCore i5-13400とCore i5-12400Fを比較すると、WQHD解像度やフルHD解像度でもその差は約2%前後と大きな差は出なかった。
比較的負荷が軽く、高フレームレートが狙いやすいタクティカルシューターゲーム「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」のベンチマーク結果を確認していこう。APIはVulkan、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,820×2,160ドットの3種類で、総合品質は「最高」を選択した。なお計測にはゲーム内ベンチマークテストを使用している。
4K解像度でもGeForce RTX 4080には負荷が軽いようで、フレームレートは完全にCPUに依存していることがわかる。ちなみにCore i7-13700とCore i7-12700Kでは、すべての解像度で20%以上の違いがあり、「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」で高フレームレートな環境を構築するならCore i7-13700は有望な選択肢になるだろう。またCore i5-13400とCore i5-12400Fでは大きな違いはなく、第13世代Intel Coreプロセッサで採用されている新コア「Raptor Cove」の影響が非常に大きいようだ。
続いて、人気FPSゲームの最新作「Far Cry 6」のゲーム内ベンチマークのスコアを確認していこう。画質設定は「最高」、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で計測を行った。
GPUへの負荷が高い4K解像度では差が約3%に留まるものの、WQHD解像度やフルHD解像度ではCore i7-13700がCore i7-12700Kを約18%上回り、「Far Cry 6」でもしっかりと強さを見せつける。そして、Core i5-13400とCore i5-12400Fの比較でもWQHD解像度では約4%、フルHD解像度では約6%上回るフレームレートを計測しており、ゲームでもマルチスレッドへの最適が進んでいるソフトでは、Eコアが増加した影響があることがわかる。
オープンワールド型アクションゲームの大作「Watch Dogs Legion」のゲーム内ベンチマークのスコアを確認していこう。グラフィック品質を「最大」、レイトレの反射効果を「最大」に設定し、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で計測を行っている。
4K解像度ではGPUへの負荷が非常に高いことから、どのCPUでもスコアは横並びになる。一方、WQHD解像度やフルHD解像度ではCore i7-13700はCore i7-12700Kを約10%、Core i5-13400でもCore i5-12400Fを約6%上回り、第13世代Intel Coreプロセッサが強さを見せている。
ゲーム系ベンチマークのラストは「Cyberpunk 2077」をチェックしていこう。解像度はこれまでと同じ1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で、クイックプリセットは“レイトレーシング:ウルトラ”で計測を行っている。
まずCore i7-13700とCore i7-12700Kを比較すると4K解像度ではほぼ同じ、WQHD解像度でもその差は約3%に留まる。一方、フルHD解像度では差が約10%に広がり、やはりGPUの負荷が少ないほうがCPUの影響が大きいことがわかる。また4K解像度ではCore i5-12400Fのみスコアが大きく落ち込んでいることから、「Cyberpunk 2077」は8コア程度のCPUまでに最適化されているようだ。