エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1242
2023.01.14 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは「AIDA64:Cache & Memory Benchmark」を使い、メモリ帯域とレイテンシをチェックしていこう。テストでは「Memory Read」「Memory Write」「Memory Copy」「Memory Latency」の4つのベンチマークスコアを確認している。
メモリ帯域を確認するとDDR5-4800に比べてReadはほぼクロック通り約28%も向上。WriteやCopyでは若干差が縮まっているものの、それでも約25%も帯域幅は上昇しており、メモリへのアクセスが頻繁に発生するアプリケーションでは性能に大きく影響があるだろう。
またメモリタイミングはDDR5-6200の方が緩めの設定にも関わらず、メモリレイテンシは約8割に短縮されており、メモリタイミングよりもメモリクロックが向上したメリットのほうが大きいことがわかる。
続いて、総合ベンチマークテスト「Sandra 20/21」でもメモリ帯域とレイテンシをチェックしておこう。なおテストには「メモリーの帯域」と「メモリーのレイテンシ」の2種類のベンチマークを使用している。
「AIDA64:Cache & Memory Benchmark」と比較すると差は縮まっているものの、メモリ帯域はすべてのテストで約22%スコアが向上している。またレイテンシを確認すると約17%削減され、やはりメモリタイミングよりもメモリクロックが引き上げられている効果のほうが大きいようだ。
CPU性能を計測するCINEBENCH系のベンチマークでも効果を確認していこう。なお今回はCINEBENCH R15/R20/R23の3種類のベンチマークで計測を実施した。
最も処理が軽く、CPUの最大性能が測定できる「CINEBENCH R15」だが、シングルコアテスト、マルチコアテストともスコア差は1%未満に留まり、メモリクロックやメモリタイミングによるパフォーマンスの違いはないようだ。
「CINEBENCH R15」に比べると処理が重く、テスト時間が長い「CINEBENCH R20」でもスコアの傾向に変化はなし。シングルコアテスト、マルチコアテストともその差は1%未満で、やはりメモリの影響はないようだ。
メニーコアCPUに最適化されている「CINEBENCH R23」でもこれまでのベンチマークと同様、大きな違いはみられなかった。ここまでの結果をみる限り、CINBENCH系のベンチマークソフトでは、メモリクロックやメモリレイテンシの影響はないことがわかる。