エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1273
2023.04.05 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
まずはテスト時間が短く、ブースト時の最高パフォーマンスを計測できる「CINEBENCH R15」のスコアから確認していこう。
「CINEBENCH」系のベンチマークでは、CPUのキャッシュ容量より動作クロックの影響が大きいこともあり、Ryzen 7 7700Xに比べるとシングルコアテスト、マルチコアテストともほぼクロック通りとなる約10%の差がついた。
続いて「CINEBENCH R15」より処理が重く、テスト時間が長くなる「CINEBENCH R20」のスコアを確認しておこう。
スコアの傾向は「CINEBENCH R15」とほぼ同じ。Ryzen 7 7700Xとの比較ではシングルコアテスト、マルチコアテストとも約10%の差をつけられており、やはり動作クロックの低さがスコアに表れている。
続いてメニーコアCPUへの最適化が進んでいる最新バージョン「CINEBENCH R23」のスコアを確認しておこう。
Ryzen 7 7700Xとの比較ではシングルコアテストが約11%、マルチコアテストが約9%低く、やはり動作クロックの影響は大きい。またRyzen 9 7950X3Dと比較するとマルチコアテストは約半分、シングルコアテストでも15%以上の差があり、ゲームだけでなく、オフィス系のアプリケーションやレンダリング性能も重視するならRyzen 9 7950X3Dの導入を検討したほうがいいだろう。
「CINEBENCH」系のレンダリングベンチマークが一段落したところで、続いて「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5.0.20 Benchmark」の結果を確認しておこう。
Ryzen 7 7700Xとの差は約6%で、「CINEBENCH」系のベンチマークに比べるとだいぶ差が縮まっている。このことから、同じレンダリング処理でもキャッシュが効果的に働くものもあるようだ。
3Dモデリングソフト「Blender」のレンダリング性能を計測する「Blender Benchmark 3.4.0」のスコアも確認しておこう。レンダリングにはCPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用している。
Ryzen 7 7700Xとの比較では最も処理の重い「classroom」で8%の差があるものの、「monster」や「junkshop」ではその差は約4%に縮まり、処理が比較的軽いレンダリングではRyzen 7 7800X3Dがかなり健闘する。