エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1277
2023.04.17 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
まずは手始めに、メジャーなストレステストから「OCCT」をチョイス。最新バージョンの「OCCT 11.0.21」を動作させ、フルロード時の挙動を再現してみよう。テストプリセットはCPUとGPUの両方に強力な負荷をかける「電源」を選択し、テスト時間は30分間に設定している。
なお、テスト中における消費電力は最大680Wだった。1000Wモデルの「ROG LOKI SFX-L 1000W Platinum」にとっては7割近くに達する、かなり強力な負荷がかかっていたことになる。
ATX 3.0規格のデザインガイドでは、12Vは+5%/-7%の変動が許容されている。その範囲内であれば正常な動作と言えるわけだが、「OCCT」動作時の挙動は極小の変動幅で収まっていた。
具体的に順を追ってみていくと、ATXはほんの0.1%に満たない下振れ、CPUも同様に0.1%未満の変動(こちらは上振れ)に留まっている。最も変動が大きかったのは12VHPWRだが、それも最大で0.3%程度にすぎない。さらに連続して負荷がかかっているシーンでは、どれも0.01V程度の変動幅で動作しており、極めて優れた安定性を備えていることが分かった。
続いては、主に3D描画シーンにおける電源ユニットへの負荷を確かめるため、3Dベンチマークテストの「3DMark」を動作させる。その中から、GeForce RTX 40シリーズの性能をフルに発揮できると謳われている、最新のDirectX 12 Ultimateに対応するストレステスト「Speed Way Stress Test」をチョイス。先ほど同様、テスト時間が30分間に達するようループで実行した。
ちなみに今回のテスト時における消費電力は最大489W。電源ユニットにとって最大効率を発揮する、負荷率50%に近い環境で動作していたようだ。
変動幅を見ていくと、なんと最大の変動値は先ほどの「OCCT」とまったく同じ。しかも驚くことに、テスト中にまったくと言っていいほど変動がなく、常に一定の出力を維持できている。ここまでキレイなグラフ波形になるのは稀であり、「ROG LOKI SFX-L 1000W Platinum」の信頼性の高さがうかがえる。