エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1282
2023.04.30 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」のベンチマーク結果を確認していこう。
総合スコアは約11,000、フレームレートは約51fpsで、GeForce RTX 4070がメインターゲットにするWQHD解像度までなら、レイトレーシングを有効にしても多くのゲームが快適に動作するだろう。また元々GeForce RTX 4070の動作が高く、クロックの上昇もわずかなことから「OC mode」との差は誤差の範囲に留まった。
続いて、シーン全体をレイトレーシングにて描画する「DirectX Raytracing」の結果を確認しておこう。
GeForce RTX 30シリーズ以前やAMD Radeonシリーズを搭載したグラフィックスカードでは、「Port Royal」に比べるとフレームレートが落ち込むことが多かった「DirectX Raytracing」だが、「ASUS Dual GeForce RTX 4070 12GB GDDR6X」では同等のパフォーマンスを発揮する。このことからAda Lovelase世代のグラフィックスカードはかなりレイトレーシングを得意にしていることがわかる。
続いてレイトレーシングの他、メッシュシェーダーや可変レートシェーディング、サンプラーフィードバックなどの機能を備えた最新API DirectX 12 Ultimateをサポートする「Speed Way」の結果を確認していこう。
総合スコアは約4,450、フレームレートは約45fpsで、「Port Royal」や「DirectX Raytracing feature test」に比べると若干フレームレートが低下している。とは言え、テスト中の映像は滑らかで、シングルプレイであれば特に問題ないだろう。またマルチプレイで、フレームレートを稼ぎたい場合には超解像技術DLSSを併用することで、かなり性能を改善することができるはずだ。
続いて現状のゲームで主流のAPI DirectX 12を使用するベンチマーク「Time Spy」のスコアを確認していこう。プリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
メインターゲットにしているWQHD解像度の「Time Spy」は総合スコアが約18,000、フレームレートはGraphics test 2でも100fpsを超え、重量級のゲームでも全く問題なし。ただしGeForce RTX 4070ではメモリ帯域やL2キャッシュが少なめということもあり、4K解像度の「Time Spy Extreme」では総合スコアが約9,000ポイント、Graphics test 2のフレームレートは約50fpsに半減している。
最後にAPIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のスコアも確認しておこう。なおプリセットは「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類全てで計測を行っている。
フルHD解像度の「Fire Strike」では総合スコアが約36,000、Graphics test 2のフレームレートが約170fps、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」でも総合スコア約21,000、フレームレートは約77fpsで、WQHD解像度までなら十分なパフォーマンスを発揮する。ただし、4K解像度の「Fire Strike Ultra」では総合スコア約10,400、フレームレートも約35fpsに留まり、「Time Spy」と同じく4K解像度ではメモリ周りの制限が大きく影響していることがわかる。なお「Time Spy」「Fire Strike」ともOC modeによる差は最大でも1%前後で、やはり大きな差はつかなかった。