エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1282
2023.04.30 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて消費電力をチェックしていこう。なお負荷テストには「3DMark Speed Way Stress Test」を使用し、実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時として計測を行った。
OC modeでもクロックの上昇は微増にとどまることから、消費電力も大きな違いはでなかった。また高負荷時でも消費電力は300W未満に抑えられており、CPUに同時に負荷が掛かるシーンを想定しても650Wクラスの電源ユニットを用意すれば十分賄うことができるだろう。
テストセッションのラストは、「ASUS Dual GeForce RTX 4070 12GB GDDR6X」に搭載されているデュアルファンクーラーの冷却性能をチェックしていこう。なおストレステストには「3DMark Speed Way Stress Test」、動作モードはOC modeで、Dual BIOSのモードは標準設定の「P MODE」に加え、「Q MODE」を選択した場合でもチェックを行っている。
「Q MODE」のほうが、「P MODE」よりファンの回転が始まるのが遅いため瞬間的にGPU温度、ファンの回転数とも高くなるが、最終的にはファンの回転数は1,680rpm前後、回転率は67%前後、GPU温度は63℃前後、ホットスポット温度は75℃前後で推移する。ちなみにGeForce RTX 4070 Founders Editionと比べると、GPU温度、ホットスポット温度とも約3℃低下しており、オリジナルデュアルファンクーラーの冷却性能は優秀だ。
そして高負荷時のノイズレベルを確認すると、ファンの回転が安定した状態ではいずれのモードでも38dBA前後、「Q MODE」で瞬間的に回転数が上昇した状態でも41dBA前後で頭打ち。バラックの状態でも耳障りに感じることはなく、多くの環境でCPUクーラーやケースファンのノイズに紛れてしまうだろう。
メインターゲットとしているWQHD解像度までなら、多くのゲームで高リフレッシュレート環境が狙えるGeForce RTX 4070。さらに最新超解像技術「DLSS 3」を併用すれば、4K解像度の最高画質設定でも十分なフレームレートを維持することができ、一部のエンスーユーザーを除けばそのパフォーマンスに不満が出ることは無いだろう。
そして今回の主役である「ASUS Dual GeForce RTX 4070 12GB GDDR6X」に目を向けると、GeForce RTX 4070搭載グラフィックスカードの中では最小モデルというわけではないが、これまでのGeForce RTX 40シリーズに比べれば十分コンパクト。また補助電源コネクタも一般的な8pin×1を採用しており、既存環境への導入のハードルはかなり低い。
さらにデュアルファンクーラーの冷却性能や静音性も優秀な「ASUS Dual GeForce RTX 4070 12GB GDDR6X」は、ミニタワーやMini-ITXケースを使用したコンパクトゲーミングPCを新規に構築、またはアップグレードするならオススメの製品だ。
協力:ASUS JAPAN株式会社