エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1290
2023.05.23 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからはGeForce RTX 4060 Ti 8GB Founders Edition(以降:GeForce RTX 4060 Ti)を実際のPCに組み込み、そのパフォーマンスをチェックしていこう。テストPCのCPUには、第13世代Intel CoreプロセッサのハイエンドCore i9-13900Kを使用し、比較対象としてGeForce RTX 3060 Ti Founders Edition(以降:GeForce RTX 3060 Ti)を用意した。
GPUコアの世代こそ違うもののCUDAコア数が少なく、メモリ帯域も128bitになるなど、スペックだけを見るとGeForce RTX 3060 Tiの完全上位とは言いづらいGeForce RTX 4060 Tiだが、実際のベンチマークでどのようなパフォーマンスを発揮するのか確認していこう。
GPUコアクロックは最高2,760MHzまで上昇。またバスインターフェイスはPCI Express 4.0(x8)接続だった |
BIOS情報を確認したところPower Limitは最高109.4%、175Wに設定されていた |
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」のベンチマーク結果を確認していこう。
元々レイトレーシング処理を得意としているGeForce RTXシリーズ。特にAda LovelaceではRTコアが第3世代にアップグレードされ、より最適化が進んでいる。そのためGeForce RTX 3060 Tiに比べてGeForce RTX 4060 Tiの方がRTコア数は4基少ないにも関わらず約14%上回るスコアを記録した。
続いて、シーン全体をレイトレーシングにて描画するより負荷の高い「DirectX Raytracing feature test」の結果を確認しておこう。
GeForce RTX 3060 Tiより約36%高いスコアで、「Port Royal」からさらに差が広がっている。このことから、やはりAda Lovelaceで採用されている第3世代RTコアの性能は優秀であることがわかる。
NVIDIAの超解像技術であるDLSSの性能を計測する「NVIDIA DLSS feature test」のスコアも確認しておこう。なおGeForce RTX 4060 Tiでは解像度を4K、DLSS versionをDLSS 3に、GeForce RTX 3060 Tiでは解像度を4K、DLSS versionをDLSS 2に設定をしている。
GeForce RTX 3060 TiとGeForce RTX 4060 Tiを比較するとフレームレートは実に45%も向上しており、最新の超解像技術であるDLSS 3の効果は非常に大きい。最近では対応ゲームも順調に数が増えているDLSS 3を試してみたいなら、GeForce RTX 40シリーズの中で現状最も安価なGeForce RTX 4060 Tiは有望な選択肢になるだろう。