エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1294
2023.05.29 更新
文:撮影・藤田 忠
1台をそのまま使うSingleボリュームをはじめ、複数のストレージを1つにまとめるJBOD(2台)に、RAID 0(2台、6台)、RAID 1(2台)、RAID 5(6台)、RAID 10(6台)といったボリュームを構築して、パフォーマンスを確認してみた。
ファイルシステムは、SingleとJBODに「EXT4」を選び、そのほかは「Btrfs」に設定している。ベンチマークには「CrystalDiskMark 8.0.4」を利用し、ボリュームに作成した共有フォルダを選択している。テストサイズは、標準搭載の4GBメモリのうち、3GB前後がキャッシュに使われるため、キャッシュ容量を超える「4GiB」「8GiB」「16GiB」「64GiB」の4種類で実行している。
まずはSingleとJBOD(2台)を試すと、キャッシュが上手く効いた際は、シーケンシャルリードが900MB/s台まで伸びることもあったが、シーケンシャルリード・ライトは、おおむね800MB/s台を発揮している。また、ランダム「RND4K Q32T1」はリード200MB/s前後、ライト180MB/s前後になっている。
愛用中10ギガビットNASに搭載したNVMe SSDの4GiB |
プロセッサーやメモリ容量(キャッシュ)などは異なるが、普段愛用しているPCI Express 3.0(×4)接続のNVMe M.2 SSD(1TB×2台 JBODボリューム)を搭載した10ギガビットNASと、遜色のないパフォーマンスを発揮している。
Single 4GiB | Single 8GiB |
Single 16GiB | Single 64GiB |
JBOD 4GiB | JBOD 8GiB |
JBOD 16GiB | JBOD 64GiB |
続いては、RAID 0/1/5/10のパフォーマンスをみていこう。まずは2台と6台で構築したRAID 0ボリュームから確認しよう。
RAID 0×2 4GiB | RAID 0×2 8GiB |
RAID 0×2 16GiB | RAID 0×2 64GiB |
RAID 0×6 4GiB | RAID 0×6 8GiB |
RAID 0×6 16GiB | RAID 0×6 64GiB |
RAID 0ではキャッシュが上手く効いたのかリードは1,000MB/s台まで伸び、RAID 0×6台 4GiBテストではFLASHSTOR 12 Proの最大転送速度に迫る1,125MB/sのシーケンシャルリードを発揮している。シーケンシャルアクセスの結果は、ブレ幅が大きかったがリードは800MB/s以上、ライト700MB/s以上の転送速度を発揮している。
続いては2台で構築したRAID 1、6台で構築したRAID 5、同じく6台で構築したRAID 10ボリュームのパフォーマンスをみよう。
RAID 1 4GiB | RAID 1 8GiB |
RAID 1 16GiB | RAID 1 64GiB |
RAID 5 4GiB | RAID 5 8GiB |
RAID 5 16GiB | RAID 5 64GiB |
RAID 10 4GiB | RAID 10 8GiB |
RAID 10 16GiB | RAID 10 64GiB |
RAID 5ボリュームのシーケンシャルライトは、RAIDレベルの仕様上ダウンするため、500MB/s台になっている。そのほか、シーケンシャル、ランダムはRAID 1やRAID 10ボリュームを含めて、ここまでのテスト結果と同じ傾向になっている。
RAIDボリュームで変わるが、FLASHSTOR 12 Proはシーケンシャルリード800~1,100MB/s台、ライト500MB/s~800MB/s台。ランダムリード190MB/s~200MB/s台、ライト110MB/s~180MB/s台のパフォーマンスを発揮する。さまざまな用途に不満なく使うことができるだろう。