エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1294
2023.05.29 更新
文:撮影・藤田 忠
80mmファンを備え、プロセッサーやNVMe M.2 SSDへのエアフローを確保しているFLASHSTORシリーズ。ここでは「設定」「ファンコントロール」を、デフォルトモードの「自動」で運用したが、ベンチマークテスト中のNVMe M.2 SSDの温度は、50~60℃台で推移していた。また、FLASHSTOR 12 Proの「システム情報」を確認すると、「システム温度」は55℃台、「CPU温度」は72℃台で、ファン回転数は1,100rpm台だった。
ベンチマーク実行中のストレージ温度は、50~60℃台に。基本、ファン側の1~6スロットのほうが温度は低くなっている | テスト中のプロセッサーは、72℃前後で推移している。ファン回転数は1,500rpm台が最大回転なので、冷却性能に余裕を残しているのもわかる |
ファンの動作音は、環境音のない深夜や早朝に、数時間かかるRAIDボリュームの同期作業などを行うと、多少ファンの風切り音が耳についたが、通常のアクセス時は十分静かに感じた。
ベンチマークテスト実行中に、騒音値をFLASHSTOR 12 Proの本体上面から30cmの位置で測ると、36.2dBA程度だった。一応、データ通信を行っていない状態で「設定」「ファンコントロール」で、ファン動作モードを「低速」(1,050rpm前後)、「中速度」(1,190rpm前後)、「高速」(1,600rpm前後)に設定。それぞれの騒音値を計測すると34~36dBA前後になった。テストPCの動作音も多少あるが、内蔵ファンの動作音は、HDDのカリカリ音のように気になることはないだろう。
実測で1,100MB/s台のパフォーマンスを発揮したASUSTORオールフラッシュNASの「FLASHSTOR 12 Pro」。そのパフォーマンスと、オールフラッシュNASのメリットである静音性には大満足だ。HDD NASと比べると、どうしても容量面で劣り、導入コストも大幅にかかるが、NVMe M.2 SSDの値下がりが止まらない今なら、そんなコストも抑えられる。
10ギガビットLAN対応の「FLASHSTOR 12 Pro」だけでなく、ネットワーク構築のハードルが低い2.5ギガビットLANを2本束ねることで、最大590MB/sの転送速度を実現する「FLASHSTOR 6」も、十分魅力的と言える。この機会に、オールフラッシュNASを導入するのもありだろう。
協力:ASUSTOR
株式会社アユート