エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1303
2023.06.25 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
ここからは「Offset AM5 Mounting Bar」シリーズを実際に使用して、その効果をチェックしていこう。まずはNoctua Standardized Performance Rating(NSPR)183のフラッグシップモデル「NH-D15」からだ。なおCPUにはAMD Ryzen 7000シリーズのハイエンドモデルRyzen 9 7950XとRyzen 9 7950X3Dの2種類を用意し、CPUの温度には「CPU(Tctl/Tdie)」の数値を採用した。またRyzen 9 7950XについてはPPTがRyzen Masterのデフォルトである230Wと190Wに設定した2種類の条件で計測を行っている。
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Ryzen 9 7950Xのテスト結果を確認すると、PPT=230Wの場合は標準時の平均温度が94.87℃なのに対して、オフセット時の平均温度は92.37℃で、2.5℃低下している。テスト経過のグラフも標準時はCPUが許容する最高温度95℃まで温度が上昇しているのに対して、オフセット時は最高93.8℃で、95℃に達することは一度もなかった。またPPT=190Wの設定でも結果はほぼ同じ。標準時の平均温度86.02℃に対して、オフセット時は83.54℃で2.48℃低下している。
続いて、Ryzen 9 7950X3Dの結果を確認すると、PPTが162Wと低めに設定されていることもあり、標準時の平均温度は80.7℃、オフセット時の平均温度は79.72℃で、その差は0.98℃。Ryzen 9 7950Xに比べるとその差は縮まっているが、Offset AM5 Mounting Barを使用する効果は確実にある。