エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1308
2023.07.06 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
まずは3Dレンダリングベンチマークの「CINEBENCH」シリーズを使用し、CPUの純粋なパフォーマンスをチェックしていこう。「Silent-Master PRO Z790/D5」はサイコムによるチューニングが施されたCore i7-13700Tを搭載しているため、比較用に標準のPL値に設定した状態も合わせて計測している。
テスト時間の短い「CINEBENCH R15」こそ差がつかなかったが、より長時間のレンダリングを行う「CINEBENCH R20」「CINEBENCH R23」では、チューニングにより大幅にスコアが向上。出荷時の設定では最大で1.4倍もの好スコアをマークしている。マルチコアテストでも低電圧版CPUの非力なイメージを覆すスコアであり、シングルコアテストでは同クラスのK型番CPUに匹敵。ファンレス運用を感じさせない高いパフォーマンスが期待できる。
続いては「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5.02 Benchmark」の結果をチェックしよう。テストプリセットはCPU向けの「V-Ray」を実行している。
基本的にすべてのコアを使用するテストとあって、65W版CPUであるCore i7-13700に比べれば7割未満というスコア。それでも第12世代Core i7のK型番CPUに匹敵するスコアはマークしており、やはり低電圧版とは思えないパフォーマンスを発揮している。
引き続きレンダリング系のベンチマークからチョイスしたのは、3Dモデリングソフト「Blender」の性能を計測する「Blender Benchmark 3.4.0」だ。レンダリングにはCPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用している。
こちらも低電圧版CPUながら健闘。65W版CPUとの比較では第13世代Core i5を上回り、第12世代Core i7のK型番CPUにも迫る好スコアをマークした。
次は「Adobe Photoshop Lightroom 6.4.0」を使用し、RAWデータ100枚(約1.7GB)をJPEGに書き出した際の処理時間をチェックしてみよう。
まさにあっという間の処理で、100枚のデータを書き出すまでわずか26秒。1枚あたり0.26秒という計算で、大量のRAWデータもストレスなく処理できることが分かった。