エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1311
2023.07.13 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
テストセッションのラストは高負荷時の発熱をチェックしていこう。ストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.4」をデータサイズ64GiB、テスト回数を9回に設定して3回連続で実行するかなり重い負荷をかけている。また今回はASRock「Z790 Steel Legend WiFi」のヒートシンクと「CT2000T700SSD3JP」の組み合わせの他、アイネックス(Akasaブランド)のターボブロワーファンを搭載するM.2 SSDクーラー「A-M2HS03-BK」を使用した場合と、オリジナルヒートシンクを搭載する「CT2000T700SSD5JP」の3種類で計測を行った。
アルミニウムヒートシンクに50mmのターボブロワーファンを組み合わせた「A-M2HS03-BK」 |
オリジナルヒートシンクを搭載する「CT2000T700SSD5JP」でも温度をチェックした |
オリジナルヒートシンクを搭載する「CT2000T700SSD5JP」では、1回目の書込テスト途中にしきい値である81℃まで上昇し、その後はサーマルスロットリングによって転送速度は2分の1前後まで低下してしまう。
またオリジナルヒートシンクより大型のASRock「Z790 Steel Legend WiFi」のヒートシンクでは1回目のテストはクリアできるものの、2回目以降ではやはり81℃に達してしまい、サーマルスロットリングによってスコアが安定しなくなる。
一方、「A-M2HS03-BK」を使うことでSSDの温度は55℃で頭打ち。サーマスロットリングによる速度低下も解消され、常にSSDの最高速度を維持できるようになる。
エンジニアリングサンプルの時点で、シーケンシャルアクセスやランダム読込については公称値を超える転送速度を発揮していたCrucial「T700」シリーズ。そしてややチューニングが不足していた感のあるランダム書込も製品版ではしっかりブラッシュアップされており、まさにスキがない仕上がりだった。間違いなく現行のSSDの中では最高峰のパフォーマンスを発揮する。
ただしその分発熱も多く、比較的短時間で完了する作業でもヒートシンクのような冷却システムは必須だろう。長時間アクセスが続く処理を行う場合は、今回検証に使用した「A-M2HS03-BK」や、ASRockからリリースされている「Blazing M.2 Gen5 Fan-Heatsink」シリーズのようなファン付きクーラーを組み合わせたい。
協力:マイクロンジャパン株式会社