エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1313
2023.07.18 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
電源ユニットを縦置きにできたことで恩恵を受けているのがリアファン搭載スペース。確保した下方向の空間を利用し、120mmファン2基を縦置きに標準装備した。搭載ファンは「SickleFlow 120 ARGB PWM」で、恐らくはカタログモデルの「MFX-B2DN-18NPA-R1」が採用されている。改良されたファンフレームと、アップデートされたライティング機能が特徴とされる新世代SickleFlowファンだ。
回転数は650~1,800rpm±10%で、騒音値8~27dBA、風量62CFM±10%、静圧2.5mmH2O±10%。軸受けはライフルベアリングで、アドレサブルRGBを内蔵。ブレードは7枚仕様で、ファン寿命(MTTF)は160,000時間とされる。なおラジエーターは240mmサイズに対応。さすがに大型PCケースといったところ。
ボトム部には「ラジエーター/ファンブラケット」が装備されている。この中央に、リアファンと同じ120mmサイズのSickleFlow 120 ARGBを標準装備。底面からフレッシュな外気を取り入れる。ちなみにこのブラケットには120/140mmファン最大3基が搭載可能。ラジエーターも最大360/420mmサイズがマウントできる。
このブラケットは多機能で、前寄りのレバーを捻ることで取り外しが可能。さらにハンドスクリュー1本を緩めると、30°までの無段階で角度を付けることができる。グラフィックスカードに直接風を当てる等の使い方が想定されている。
ラジエーター/ファンブラケットの左右に装備される、2枚の「ツールレスマルチブラケット」を外した状態。これについてはストレージセッションで解説しよう |
冷却ファン搭載スペースの5箇所目は、マザーボードトレイのフロント寄りにある縦列のサイドファン。出荷時は3箇所にツールレスマルチブラケットが装着済みで、これを外すことで120mmファンなら4基、140mmファンなら3基が増設可能。ラジエーターは360/420/480mmサイズがサポートされる。
マザーボードトレイ背面に固定されている基板が「ARGB GEN2対応コントローラー」だ。これはアドレサブルRGBでもLEDを個別に制御を可能にする、Gen2製品対応のコントローラー。基板には3pin ARGBコネクタを3口装備し、専用ソフトウェア「MasterPlus+」により設定ができるようになる。なおケーブルを介し、マザーボードのUSB 2.0ヘッダへの接続とSATA電源による給電が必要。
拡張性が高いがゆえに複雑になる配線を最適化してくれる「ARGB GEN2対応コントローラー」。基板サイズは実測で幅80mm、高さ40mm |
「PWM X7 & ARGB X5 ハブ」は、マザーボードトレイ背面にある段差の天井部分にネジ留めされている。長方形の基板には、4pin PWMコネクタが7口と、ARGBコネクタを5口備え、複雑化する配線を最適化できる。なお使用にあたり、電源供給用のSATA電源ケーブルと4pin PWMファンコネクタの接続が必須で、出荷時よりARGB GEN2対応コントローラーに対し、ARGBケーブルが接続されていた。
「PWM X7 & ARGB X5 ハブ」の基板サイズは実測で幅約130mm、奥行き20mm |