エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1318
2023.07.29 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは「GeForce RTX 4060 Ti GAMING X 8G」を実際のPCに組み込み実動チェックを進めていこう。なおテスト用のPCにはCore i9-13900Kを使用したハイエンドモデルを用意し、「MSI Center」から「Extreme Performance」を選択してブーストクロックを2,655MHzに引き上げた状態でチェックを実施した。また比較対象としてリファレンスモデルGeForce RTX 4060 Ti Founders Editionでも計測を行い、オーバークロックの影響を確認することにした。
クーラーカバーに実装されているイルミネーション機能は「Mystic Light」から制御することができる |
「MSI Center」の「User Scenario」から「Extreme Performance」を選択してテストを実施した |
「Extreme Performance」を選択するとデフォルトクロックは2,310MHz→2,325MHz、ブーストクロックは2,640MHz→2,655MHzに向上する |
「Extreme Performance」選択時のテスト中のGPUクロックは最高2,790MHzを記録した |
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」のベンチマーク結果を確認していこう。
本来フルHD解像度をターゲットにしているGeForce RTX 4060 Tiには厳しいWQHD解像度でのテストだが、総合スコアは8,000超え。フレームレートも37fps以上をマークし、テスト中の動画はなめらかに再生することができていた。流石にマルチプレイは厳しいだろうが、シングルプレイであれば超解像技術を使わなくてもなんとかゲームを楽しむことができるだろう。また「GeForce RTX 4060 Ti GAMING X 8G」(以降:GAMING X 8G)と「GeForce RTX 4060 Ti Founders Edition」(以降:Founders Edition)を比較すると、実際のクロック差(約4%)ほどではないが、約2%の差がついた。
続いて、シーン全体をレイトレーシングにて描画するより負荷の高い「3DMark DirectX Raytracing feature test」の結果を確認しておこう。
GeForce RTX 40シリーズはレイトレーシング処理を得意としていることもあり、「Port Royal」からほとんどフレームレートの落ち込みはなし。また「GAMING X 8G」と「Founders Edition」を比較すると、やはり約2%上回るスコアを記録した。
NVIDIAの超解像技術であるDLSSの性能を計測する「NVIDIA DLSS feature test」のスコアも確認しておこう。
DLSS 3を有効にすることで、GeForce RTX 4060 Tiでも4K解像度で60fpsを超えるフレームレートを発揮できるようになる。また「GAMING X 8G」と「Founders Edition」の差は約3%に広がり、レイトレーシング処理と同様、超解像技術であるDLSSでもオーバークロックによる効果は確実にある。