エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1319
2023.08.04 更新
文:撮影・藤田 忠
「Ryzen 7040 HS」シリーズは、Zen 4アーキテクチャのCPUコアとRDNA 3アーキテクチャのグラフィックスコア「Radeon 780M/760M」を統合したAPUだ。ハイエンドノートPC向けに設計された製品で、コア数は最大8コア/16スレッドと、スリムノートPC向け「Ryzen 7040U」シリーズと同じだが、TDPは最大54Wに、最高クロックも5GHz以上に引き上げられている。さらにAIエンジンとなる「Ryzen AI」を搭載しているのが特徴だ。
ハイエンド向けに位置するRyzen 7040 HSシリーズ。TDPは34~54Wで、動作クロックは最高5.4GHzになる |
XDNAアダプティブAIアーキテクチャを採用するAIエンジン「Ryzen AI」を搭載 |
Ryzen 7040 HSは、8コア/16スレッドの「Ryzen 9 7940HS」「Ryzen 7 7840HS」と、6コア/12スレッドの「Ryzen 5 7640HS」の3SKUを用意 |
Ryzen 7040 HSシリーズの最大トピックとなる「Ryzen AI」は、Windows 11に実装されているNPU(AI処理向けプロセッサー)向け機能で、Webカメラの映像の背景をぼかしたり、被写体を自動でフレーミングする「Windows スタジオ エフェクト(Studio Effects Pack)」を利用できる。ただし、「Windows スタジオ エフェクト」は、メーカー側で無効化されていることもあるため、Ryzen 7040 HSシリーズを搭載しているからといって必ず使えるわけではない点には注意が必要。ちなみに今回検証に使用する、Ryzen 7040 HSシリーズ搭載ノートPC第1弾のRazer Blade 14は、当然利用することができる。
Razer Blade 14 (GeForce RTX 4060 Laptop GPUモデル) 直販価格税込389,800円(2023年7月21日発売) (GeForce RTX 4070 Laptop GPUモデル) 直販価格税込439,800円(2023年7月21日発売) 製品情報(Razer) |
「Windows スタジオ エフェクト」を利用できるPCでは、Windows 11の「クイック設定」に、「スタジオ効果」が追加される | 「背景効果」や「アイ コンタクト」、「自動フレーミング」といった機能を利用できる |
OSの機能なので、標準アプリの「カメラ」でも利用可能だ。「背景の効果」の「標準ぼかし」では背景をしっかりとぼかしてくれる | 指先は若干ぼかされることもあるが、手をフレームインさせても大丈夫だった |
「自動フレーミング」。配信中に立ち上がる席を立つなど、動いても自動でフレーム内に納めてくれる |
今回試したRazer Blade 14(型番:RZ09-0482VJH3-R3J1)は、解像度2,560×1,600ドット、240Hz駆動の液晶ディスプレイを搭載。スペックはRyzen 9 7940HSのほか、グラフィックスにRadeon 780MとGeForce RTX 4060 Laptop 8GB。DDR5-5600 16GBメモリ(8GB×2)、1TB NVMe SSDなどを搭載している。本体サイズは幅310.7mm、奥行き228mm、高さ17.99mm、重量1.84kgと薄型軽量のゲーミングPCに仕上げられている。
Ryzen 7040 HSシリーズの最上位となるRyzen 9 7940HSを搭載 | グラフィックスコアとしてRadeon 780Mが統合されている |
dGPUはGeForce RTX 4060 Laptopを搭載 |