エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1323
2023.08.14 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
「ASUS ExpertCenter PN42」 市場想定売価税込43,020円(2023年7月26日発売) 製品情報(ASUS) |
本題に入る前にまずは「ASUS ExpertCenter PN42」で採用されている「Alder Lake-N」について簡単に紹介をしていこう。第12世代Intel Coreプロセッサの高効率コアである「Eコア」(Efficient Core)のみで構成される製品で、コアアーキテクチャにはIntelの省電力向けプロセッサでは最新世代となる「Gracemont」を採用。1世代前のPentium Silver N6000(Jasper Lake)との比較では、同じ4コアモデルのIntel Processor N200で28%、8コアのCore i3-N305ではそれよりさらに42%高速とのこと。
またGPUコアも刷新されており、グラフィック性能はPentium Silver N6000と比較すると、Intel Processor N200では64%、Core i3-N305はそれよりも56%も高速であるという。さらにAV1デコーダ機能やWi-Fi 6E+Bluetooth 5.2、LPDDR5/DDR5といった最新世代のインターフェイスをサポートする。
コンシューマ向けの製品ラインナップは2コア/2スレッドのIntel Processor N50から8コア/8スレッドのCore i3-N305まで計6モデルがラインナップ。いずれもスマートキャッシュは6MBで、内蔵グラフィックには実行ユニット32基、もしくは24基のIntel Core UHD Graphicsを採用する。
そんなAlder Lake-N世代のCPUを搭載する超小型デスクトップPCが、今回の主役である「ASUS ExpertCenter PN42」だ。Alder Lake-Nの中でもTDPを6Wに抑えた省電力モデルIntel Processor N100(以降Intel N100/4コア/4スレッド/3.4GHz/スマートキャッシュ6MB)を採用することで、約130mm角の筐体ながらファンレス駆動に対応する。
パッケージのサイズは実測幅300mm、奥行き215mm、高さ70mm。本体同様コンパクトサイズで持ち帰りも苦にならない |
パッケージの裏面にはメモリ・ストレージ容量やインストールOSが記載された簡易スペックシールを貼り付け | ACアダプタの出力は65W(19.0V/3.42A)、サイズは実測で幅45mm、奥行き105mm、高さ30mm |
また内蔵GPUは実行ユニット数24基、GPUクロック最高750MHzのIntel Core UHD Graphicsで、Core i3-N305やCore i3-N300に比べると実行ユニット数(32基)、GPUクロック(最高1.25GHz)ともに控えめ。とは言え、ディスプレイ出力はHDMI、DisplayPortに加えて、DP Alt対応のUSB 3.2 Gen 2 Type-Cを備え、トリプルディスプレイ環境も構築できる。さらにネットワークは2.5ギガビットLANとWi-Fi 6E+Bluetooth 5.2を備えるなど充実している。
ディスプレイの背面などに固定するためのVESAマウンタキット | 本体とVESAマウンタキットを固定するためのネジは2本付属 |
VESAマウンタをディスプレイなどに固定するためのネジは4本付属 | その他にクイックスタートガイドや製品保証なども同梱されていた |
その他メモリはDDR4-3200 SO-DIMM 4GB、ストレージはPCI Express 3.0(x4)接続のNVMe M.2 2280 SSD 128GBを標準装備。OSはWindows 11 Pro 64bit版がプリインストールされ、購入してすぐに使い始めることができる。なおメモリスロットやストレージに空きスロットはないため、メモリやストレージ容量が不足した場合には増設ではなく換装する必要がある。