エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1326
2023.08.20 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
いよいよここからはパッケージより実機を取り出し、WIZMAX「EH1 Mondrian」の外観デザインから検証を開始しよう。斬新なフロントパネルデザインは、この製品を選択する最大の理由になり得るポイント。いきなり本稿の山場だが、ここはじっくりと観察していく事にしよう。なお今回の検証では「EH1 Mondrian White」を選択した。
まずはEH1 Mondrianの最も印象的な、フロントパネルをじっくり観察したい。抽象画家ピート・モンドリアンの作品にインスピレーションを受けたとされる、最も象徴的なデザインは、2本の対角線が等しい長さを持つ長方形のパネルが3枚で構成。それぞれの色は異なり、これまでのPCケースには無いクラシックモダンな独特の配色は、EH1 Mondrianの購入者を増やす大きな原動力になっているはずだ。
もう少し掘り下げると、3枚のパネルの内訳は、右側の最も長い長方形が幅約58mm/高さ約455mm、左側上部は幅約150mm、高さ約282mm、同下部は幅約150mm、高さ約168mmだった。表面は強化ガラス製で、ベースとなるプラスチックにはめ込むように一体化されている。さらにそれぞれはベースに対し、右側長方形は計5本、それ以外の2面は計4本のタッピングスクリューでネジ留めされ、取り外しができるようになっていた。
メーカー製品サイトには、各パネルは交換できるようなニュアンスで紹介されているが、実際には本国(韓国)でもパネルの単体発売や事前に好みの色が選べるといた販売方法は実現されていないと聞く |
なおフロントパネル自体、シャーシには8本のファスナー(ピン)で固定され、工具無しで着脱が可能。強化ガラスが装着された3枚のパネルにより、ミドルタワーPCケースの平均的なフロントパネルよりも明らかに重く、着脱時にはやや注意が必要かもしれない。ただし自重がある分、比較的外れやすい印象を持った。
各種スイッチおよびアクセスポート類は、トップパネルのフロント寄り右手に装備されている。最も前方(手前)に位置し、操作しやすいポジションには円形のPowerスイッチ、隣には誤操作を防ぐ小さな円形のResetスイッチがある。さらに一番奥の円形ボタンは、LEDの発光アクションをセレクトするLEDボタンも用意される。
アクセスポート類は、手前からマイク端子、ヘッドホン端子、USB2.0ポート、USB 3.0ポート、USB 3.1 Gen 2 Type-Cポートが並ぶ。ミドルタワーPCケースとしてはやや控え目な印象だが、必要最低限で一通りのものは装備されている。
スイッチ&アクセスポート類の裏側。ケーブル類は直下の面ファスナーで固定されていた。なお近頃では利用頻度の兼ね合いから、LED切り替え用にResetスイッチが代用されるパターンが多い中、独立したスイッチを備えている点はトピックだろう |
EH1 Mondrian Whiteのトップパネルはもちろんホワイト塗装。天板部にはメタル製メッシュフィルターが装着され、通気性重視の設計である事が分かる。背面のハンドスクリューを外すと、メッシュフィルターの取り外しが可能。シャーシ側天板には冷却ファンおよびラジエーターがマウントできる、広い搭載スペースが確認できる。
冷却ファンおよびラジエーター搭載スペースには、スリットタイプのネジ穴を確認。詳細については後ほど解説しよう |
メタル製メッシュフィルター(幅約155mm、長さ約440mm)は背面から1本のハンドスクリューで固定。内側にはマグネット固定式のダストフィルターが装着されている |