エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1328
2023.08.26 更新
文:撮影・藤田 忠
続いてはWestern DigitalのNAS向けNVMe M.2 SSD「WD Red SN700 NVMe SSD」を「NIMBUSTOR 4 Gen2」に搭載して、そのパフォーマンスを確認していこう。
WD Red SN700 NVMe SSDは、容量2TBモデルを4台用意、「NIMBUSTOR 4 Gen2」に搭載してJBODやSingle、RAID0/1/5を構成して、パフォーマンスをチェックしていこう。計測はCore i9-13900Kを搭載したPCで行い、ネットワーク環境にはマザーボード搭載の2.5ギガビットLAN(Intel I226-V)や、10/5/2.5/1ギガビットLANに対応するマルチギガビットスイッチングハブNETGEAR「MS510TXM-100AJS」などを使用している。
Western DigitalのNAS向NVMe M.2 SSD「WD Red SN700 NVMe SSD」。1台あたり40,000円前後となる容量2TBのWDS200T1R0Cを4台使った |
WD Red SN700 NVMe SSDの 「CrystalDiskInfo」。対応はPCI Express 3.0(×4)だが、「NIMBUSTOR Gen2」シリーズはPCI Express 3.0(×1)動作になる | 「CrystalDiskMark 8.0.4」を使って、PC上でパフォーマンスを確認すると、読込・書込とも3,000MB/s台 |
ASUSTOR NASの初期設定は、非常に簡単で、PCから行う場合はまず「ASUSTOR Control Center」を導入。ネットワーク内のASUSTOR NASを自動で認識するので、最新バージョンのADM(ASUSTOR Data Master)へのアップデート。システムの初期化、ボリュームの構成といったことをウィザードに沿って、実行していくだけだ。
「ASUSTOR Control Center」を使うことで、ASUSTOR NASの検索から各種設定までが可能になる | ウィザードに沿ってセッティングを進める |
ASUSTOR NAS OSのアップデートも、初回導入時に実行する | システムは「ワンクリックセットアップ」と、「カスタムセットアップ」から選べる。手動でRAID構成などを設定するなら、「カスタムセットアップ」だ |
HDDと同じように、4台のWD Red SN700 NVMe SSDに対して、Singleや各種RAID構成を設定できる |
SSDをHDDのキャッシュとして利用することができる。リード/ライトともにキャッシュするには2台のSSDを使用する |
基本中の基本として、まずはギガビットLANと2.5ギガビットLANのパフォーマンス差をお復習いしておこう。「CrystalDiskMark 8.0.4」のデータサイズ「4GiB」「8GiB」「16GiB」「64iGB」でテストすると、NVMe M.2 SSDを単体(Single)で運用する状態でも、シーケンシャルアクセス速度は2.5ギガビットLAN(2,500Mbps)の上限に迫る296MB/s(2,368Mbps)を発揮している。
4台のWD Red SN700 NVMe SSDで、各種ストレージ構成を試した |
Single 4GiB | Single 8GiB |
Single 16GiB | Single 64GiB |
実際に容量5.35GBと41GBの動画ファイルを「NIMBUSTOR 4 Gen2」(型番︓AS5404T)からPC、PCから「NIMBUSTOR 4 Gen2」にコピーを実行。完了までに要した時間をストップウォッチで計測を行うと、2.5ギガビットLAN接続時のコピー時間は、大幅に短縮。容量5.25GBでも50秒台前半から20秒台と、2分の1以上も短くなり、41GBの大容量ファイルでは、4分近くも違いが出てくる。2.5ギガビットLAN対応のルーターやスイッチングハブなど、それなりにコストは掛かるが、1ギガビットからの移行メリットは大きいと言える。
実ファイルコーピーでも、290MB/s前後の読み書き速度を発揮 |