エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1338
2023.09.25 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
検証システムの冷却には、360mmサイズラジエーターを採用するMSI「MAG CORELIQUID M360」を使用した。ラジエーターは長さ397mm、幅120mm、厚さ27mmで、これにマウントされる3基のARGB 120mmファンは25mm厚だ。つまり単純計算でラジエーター+冷却ファンは52mm厚という事になる。これをトップパネル部に固定してみよう。
今やオールインワン型水冷ユニットの主流は360mmサイズラジエーター。これを”搭載できるか否か”は、PCケース選びの重要なポイントにもなっている。フロントとトップにそれぞれ360mmサイズラジエーターが搭載できるMPG GUNGNIR 300R AIRFLOWは、高冷却を求めるユーザーにとって、新たな選択肢の登場と言ったところかもしれない。
ここでフォーカスするのは「組み込み易さ」と「周辺クリアランス」だが、いずれも問題はなかった。マザーボード上端からトップパネルまでが約65mm確保できている事に加え、トップパネルの120/140mmファン用ネジ穴(スリット)が平行にレイアウトされているため、360mmサイズラジエーターを左サイドパネル側に寄せてマウントができる。
ラジエーターをマザーボードから離れた位置で固定できると、ATX補助電源コネクタ周りに余裕ができる。多くの場合、ラジエーター搭載後のコネクタの抜き挿しは困難だが、それが可能であることは予想外だった。この部分だけでも、いかにラジエーターがゆったり搭載できているかがお分かり頂けるだろう。
ARGBライティング機能を備えたウォーターブロックの高さは55.9mm。曲げに強い3層の強化メッシュチューブの取り回しも楽に行う事ができた。なお各配線は標準装備品の「ARGB & PWMハブ」を利用している |
次にグラフィックスカードを搭載してみよう。グラフィックスカードの有効スペースは長さ360mmまで。そこで搭載テストにはMSI「GeForce RTX 4070 TI GAMING X TRIO 12G」を用意した。幅140mm、長さ337mm、厚さ62mmで3スロットを占有。検証には打って付けのハイエンドグラフィックスカードだ。
搭載作業は至ってスムーズ。位置決めにやや手間取ったものの、自慢の「グラフィックスカードスタンド」は上下の「GPU Support」はしっかりグラフィックスカードを”捕まえて”おり、その役割を果たしてくれている。好みの問題があるかもしれないが、ARGBイルミネーションの装飾も悪く無い。
検証に使用したGeForce RTX 4070 TI GAMING X TRIO 12Gと、フロント標準ファンまでの距離は実測で約60mmだった |