エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1341
2023.10.03 更新
文:藤田 忠/撮影:pepe
「鏡界 PG-KS47」が搭載するオールインワン型水冷ユニットと、デュアルファンクーラーを搭載したINNO3DのGeForce RTX 4070グラフィックスカードの挙動を確認しておこう。まずは高ワークロードの「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を実行した際の動作クロック(P-core 0 Clock、E-core 8 Clock)とCPU温度(CPU Package)を見ていこう。各種数値は「HWiNFO64 Pro」で記録している。
「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を実行した際の推移。動作クロックはPコア 5,088.8MHz、Eコア 4,091MHzまで上昇するももの、サーマルスロットリングが度々発生し、動作クロックはPコア 4,987.8MHz、Eコア 3,890.5MHz前後にまで下がっている。
続いてグラフィックスカードに負荷をかける「3DMark Speed Way Stress Test」を実行した際の結果だ。GPU温度(GPU Temperature)は70℃を下回る結果になっている。このGPU温度でも冷却ファンの回転率は50%台(1,700rpm台)をキープと余裕を残しているのがポイントだ。ケースサイドに搭載されている3連ファンによる高エアフローとともに、GeForce RTX 4070自体が低発熱なのもあるだろう。また、GDDR6メモリの温度も74℃、GPUホットスポット温度81.8℃と不安のない温度になっている。
さらに両ストレステスト実行中の騒音値も計測してみた。計測にはCUSTOM製デジタル騒音計「SL-1330」を使用。液晶横への設置を想定して、筐体フロントから左斜めに60cmの位置で騒音値を計測している。
「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」実行時は、ラジエーターファンは回転率100%の1,700rpm台で動作している。騒音値自体は36.2dBAと数値は大きくないが、ファンの風切り音はハッキリとわかるレベルだった。ゲーミング中を想定した「3DMark Speed Way Stress Test」実行時のCPU負荷は低めで、ラジエーターファンも900rpm前後の低速域で回転。VGAクーラーのファンも50%台とあって、騒音値は31.2dBAになっていた。
動画配信時はノイズキャンセリング機能を使って、風切り音を消す必要があるだろうが、ファンの動作音がゲームの妨げになることはないだろう。
最後に「鏡界 PG-KS47」の消費電力をチェックして、各種検証を締めくくるとしよう。高負荷時の数値はストレステストの「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」と「3DMark Speed Way Stress Test」を動作させた際の数値で、起動後10分間なにもしなかった際の最低値をアイドル時としてまとめている。消費電力の計測には、ラトックシステムのWi-Fiワットチェッカー「RS-WFWATTCH1」を利用している。
パワーリミット設定はPL1/PL2ともに253Wに設定されているが、アイドル時は60W台までしっかりと下がっている。逆にCPUがフルロードされると、CPU Package Powerは最高で260W台に達しており、システム全体の消費電力は400W近くになっている。「鏡界 PG-KS47」は、標準構成で80PLUS GOLD認証取得の850W電源ユニットを搭載しているので、最も高効率に変換できる負荷率50%の部分を活用できていると言えるだろう。
動画配信に映えること間違いない白色コーディネートに、RGBファンで彩られる270°強化ガラスケースを採用する「鏡界 PG-K」シリーズは、個性派の魅せるPCが欲しかった人にとって注目のマシンであることは確実だ。そんな「鏡界 PG-K」シリーズのなかでも、今回触った「鏡界 PG-KS47」は、16コア/24スレッドCPUのCore i7-13700とGeForce RTX 4070という、バランスのとれたハイエンド構成が魅力。映像の編集からCGレンダリングなどといったクリエイティブ、さらに定番eスポーツタイトルの高リフレッシュレートプレイや最新ゲームタイトルのWQHD解像度プレイまでを楽しめる、優秀なパフォーマンスを備えている。PCを眺めながら、快適なPCライフが楽しめる注目の1台だろう。
提供:株式会社ITC
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