エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1347
2023.10.17 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて「アサシン クリード」シリーズの最新作「アサシン クリード ミラージュ」のゲーム内ベンチマークのスコアを確認していこう。「画質プリセット」は“最高”に設定して、解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類で計測を行った。
4K解像度やWQHD解像度では、グラフィックスカードの性能が重要になるため、Core i5-14600K以外のCPUではスコアは横並びになった。またフルHD解像度では、Core i9-14900KとRyzen 9 7950X3Dがほぼ同率でトップを獲得。またCore i7-14700Kもかなり健闘しており、これらのCPUであればどれを選んでも実際の運用で差を感じることはほぼないだろう。
レイトレーシングに対応するオープンワールド型アクションゲーム「Watch Dogs Legion」のゲーム内ベンチマークのスコアを確認していこう。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類、「グラフィック品質」と「レイトレの反射効果」は“最大”を選択している。
4K解像度ではやはりグラフィックスカードの影響が大きく、いずれのCPUでもスコアは変わらず。またWQHD解像度やフルHD解像度では、Core i5-14600Kで落ち込みが大きいものの、Core i7以上のCPUならどれを選択してもフレームレートに大きな影響はないだろう。
オープンワールド型アクションRPGの大作「Cyberpunk 2077:Phantom Liberty」のゲーム内ベンチマーク結果を確認していこう。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3種類。「クイックプリセット」は“レイトレーシング:オーバードライブ”に設定している。
“レイトレーシング:オーバードライブ”の設定は負荷の高いテストということで、いずれのCPU/解像度でもフレームレートに差は出なかった。GPU負荷が極端に高いゲーム(設定)では、CPUの影響がほとんどないものもあることは覚えておく必要がある。
テストセッションのラストは消費電力とCPU温度を確認していこう。アイドル時は起動直後10分間放置した際の最低値を、高負荷時は「CINEBENCH R24:10 minutes」実行時の最高値を採用している。
まずCore i9-14900KとCore i9-13900Kを比較するとその差は約5Wしかなく、このクラスのCPUではほぼ誤差の範囲。クロックアップによる消費電力の増加は気にする必要がないだろう。一方、Core i7-14700KとCore i7-13700Kでは約90Wと大きいな差がついた。ちなみに上位モデルCore i9-14900Kとの差もわずか20Wしかないことから、Core i7-14700Kを無制限設定で動作させる場合には、電源ユニットは高品質なものを用意したい。
続いてCPU温度を確認するとCore i9-14900K、Core i9-13900K、Core i7-14700KともPackage Powerは290W前後、最高温度は100℃まで上昇した。この3つのCPUを無制限設定で使用する場合は、360mm以上のラジエーターを搭載する水冷ユニットを用意したほうがいいだろう。
第13世代Intel Coreプロセッサの“Refresh”モデルとしてデビューした第14世代Intel Coreプロセッサ。Core i9-14900K/KFとCore i5-14600K/Kについては、クロックアップモデルということもあり、先代からのアップグレードを考えているなら過度の期待は禁物だ。
とはいえ、いずれもクロックアップの効果は確実にあることから、これから新規に組む場合の選択としては悪くない。特にCore i9-14900K/KFは実アプリケーション、ゲームとも最高クラスの性能を備えていることから、とにかくパフォーマンスを重視するなら選択する価値はある。
そして注目のCore i7-14700K/KFだが、こちらはEコアが拡張され、マルチスレッド性能はCore i7-13700Kから大きく向上した。上位モデルであるCore i9との差もだいぶ縮まり、コストパフォーマンス的にも優れている。レンダリング・動画のエンコードといったクリエイティブな作業や、ゲームの実況配信のような並列処理を行うなら、従来のCore i7シリーズからのアップグレードパスとしても魅力のある製品と言えるだろう。