エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1354
2023.11.08 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて「ATTO Disk Benchmark 4.00」でシーケンシャルアクセスの性能をチェックしておこう。
ATTO Disk Benchmark 4.00 |
読込が最高6.51GB/s、書込が最高6.34GB/sで、「CrystalDiskMark 8.0.4」と同じくPCI Express 4.0(x4)接続のハイエンドSSDらしいスコア。さらにデータサイズ1MB以上はスコアにほとんどブレが無く、データの転送が安定しているのも評価できるポイントだ。
テストセッションのラストはCrucial「T500」の発熱とサーマルスロットリングの影響を確認していこう。ストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.4」(データサイズ64GiB/テスト回数5回/3回連続して実行)を使用し、ヒートシンク搭載モデルとヒートシンクなしモデルの両方でテストを行った。
まずヒートシンク搭載モデルの結果を確認すると、SSDの温度は60℃を超えることはなく薄型のヒートシンクながら完全に発熱を抑えることができている。またヒートシンクなしモデルだが、こちらは最高81℃まで上昇しているものの、1回目のテストではサーマルスロットリングは発生していない。また2回目や3回目のテストでは、ランダムアクセスで若干転送速度が低下しているものの、その影響はわずか。ヒートシンクのない状態でもケースファンやCPUクーラーからの風が当たるようにしてやれば、冷却性能が不足することはないだろう。
Crucialブランドのハイパフォーマンス向けPCI Express 4.0(x4)SSDとしては約2年ぶりの新モデルになった「T500」シリーズ。シーケンシャルアクセスは、読込・書込ともバスインターフェイスの限界に迫る転送速度を記録した。さらにランダムアクセスも先代モデル「P5 Plus」から1.5倍以上も高速化され、PCI Express 4.0(x4)SSDの中では間違いなくトップクラスの性能を発揮する。
一方で、発熱はこれまでのPCI Express 4.0(x4)SSDに比べると控えめで、ヒートシンク搭載モデルなら冷却性能も全く問題なし。さらにヒートシンクなしモデルでもサーマルスロットリングを最小限に抑えられることから、デスクトップPCやPlayStation 5の増設用はもちろん、ノートPCやNUCなどヒートシンクとの併用が難しいシステムの換装用としても魅力的な製品だ。
協力:Crucialブランド