エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1360
2023.11.18 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
続いて「Silencio S600」のサイドパネルを開放し、その組み込みと内部構造を確認する。ちなみに編集部に届けられた評価機は、CPUが最上位のCore i9-14900KFに、グラフィックスカードは「Silent Master Graphics」のGeForce RTX 4070モデルに(それに伴い電源ユニットも)変更されていた。同様にユーザーは購入する際、豊富なBTOのカスタマイズメニューから項目ごとに好みのパーツをチョイスできる。
Noctuaの冷却機構やNoctuaファン装備の超静音グラフィックスカードが組み込まれた、注目の内部構造をくまなく観察する |
「Silent-Master NEO Z790/D5」のCPUは、標準構成では14コア/20スレッドのCore i5-14600Kが選択されているほか、第14世代Intel Coreプロセッサを中心に幅広いラインナップから選択できる。評価機には最上位CPUである24コア/32スレッドのCore i9-14900KFが組み込まれていた。
CPUは第12世代~第14世代のIntel Coreプロセッサから選択可能。それらを冷却する標準構成のクーラーは、Noctuaの120mmファン搭載サイドフローモデル「NH-U12S」だ |
その冷却機構には、Noctuaによるサイドフロー型クーラー「NH-U12S」を標準採用、評価機にもそのまま搭載されている。ニッケルコーティングが施されたアルミニウムフィンと5本のヒートパイプ、銅製受熱ベースで構成されたヒートシンクに加え、120mm径の静音ファン「NF-F12 PWM」を組み合わせる仕様だ。
また、カスタマイズメニューにはナローヒートシンクと140mmファンを組み合わせた「NH-U14S」、プレミアムファン「NF-A12x25 PWM」を前後にデュアル搭載する空冷最強クラスの「NH-U12A」もラインナップ。オーダー時に好みでアップグレードできる。
CPUクーラーとほぼ正対する位置にリアファンの「NF-S12A FLX」が搭載されている |
最新の「Silent-Master」シリーズにとって大きな特徴になっているのは、オリジナルの超静音グラフィックスカード「Silent Master Graphics」の標準採用だ。標準構成ではGeForce RTX 4060 Ti搭載モデル、評価機にはGeForce RTX 4070搭載モデルが組み込まれていた。
Noctua製ファンをデュアルマウントしたGeForce RTX 4070搭載の「Silent Master Graphics」。通常より大口径な120mmファンを備えることで、静音動作に加え高い冷却性能が期待できる |
それぞれ組み合わせられているファンが異なり、GeForce RTX 4060 Tiモデルは92mm径の「NF-A9x14 PWM」、GeForce RTX 4070モデルは120mm径の「NF-A12X25 LS-PWM」を装備。いずれも独自のBIOSチューニングによりセミファンレス動作に対応している。
それらのファンをマウントしているファンカバーは、長尾製作所製。さらに背面にはカードのOEM元であるManli由来と思われる金属製のバックプレートを備えていた。
なお、静音特化のBTOとあって、大きな熱源および騒音源になりかねないグラフィックスカードは、極端なハイエンドモデルが選べないようになっている。カスタマイズメニューではNVIDIAがGeForce RTX 4070 Ti、AMDはRadeon RX 7800 XTまで選択できるものの、ここはぜひ特別なカードである「Silent Master Graphics」からチョイスしたいところだ。