エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1375
2023.12.28 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
パッケージから本体を取り出し、MASTERAIR MA824 Stealthの全体を眺めるところから検証を開始する。ちなみに資料には「Stealthのアイデンティティである、質感の高いデザインを継承」(Cooler Master)とある。ハイエンド志向の高価なCPUクーラーは、本来最も重要な冷却性能はもとより、MASTERAIR MA824 Stealthの存在感を際立たせる「質感の高いデザイン」も大きな特徴として前面に打ち出されている。
ここからはMASTERAIR MA824 Stealthを個別に見て行くことにしよう。まずはキモとなるヒートシンクだ。俗に言う「ツインタワー型ヒートシンク」をじっくり観察すると、左右非対称デザインである事が分かる。この2組のヒートシンクは受熱ベースプレートより伸びるU字型のヒートパイプによりそのスタイルが維持されている。
Cooler Masterではこのスタイルを「パフォーマンスデュアルタワー」と称し、表面積を最大化することを目的に、アルミニウム製放熱フィンの厚みとギャップ(間隔)を従来品より最適化。これにより再設計された”パフォーマンスデュアルタワー”が完成した。
そしてアルミニウム製放熱フィンに注目すると、左右のヒートシンクはいずれも41枚ずつで構成。その内、片側のヒートシンクは34枚までは同様ながら、それ以下の7枚を短くカット。大型のヒートシンクは隣接するメモリスロットの上空に一部が覆い被さるため、一定のクリアランスが確保できるようデザインされている。
一方でデザイン面も見どころとされ、「シグネチャーStealthデザイン」はStealthシリーズの特徴とされるブラックで外観を統一。ヒートシンクトップには、MASTERAIR MA824 Stealthの象徴となる「アルミ製ブラックトップカバー」が装着されている。LEDによるイルミネーションによる装飾に頼らず”クリーンでシンプルなデザイン”が、本格派アッパークラスたる存在感を演出している。