エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1375
2023.12.28 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
アイドル時のファン回転数は、120mmファン(ファン回転数1)が800rpm前後、135mmファン(ファン回転数2)が600rpm前後、ノイズレベルも30dB未満に収まり、オープンフレームPCケースでもほとんどノイズは聞こえなかった。
そして高負荷時の結果を確認すると、いずれのテストでもファン回転数は120mmファンが1,300rpm前後、135mmファンが1,000rpm前後で、回転率は70%弱にとどまる。またノイズレベルも35dBを超えることはなく、静音性も優秀だった。
PL1/PL2=125Wの設定では、CPU温度は60℃前後、ファン回転率も70%前後にとどまるなど、「MASTERAIR MA824 Stealth」にとってはまだ負荷が軽いようだ。そこで、PL1/PL2をMaximum Turbo Powerの253Wに設定した状態でもテストを実施していこう。
まず「OCCT 12.1.11」の結果を確認するとPackage Powerは225~250W、動作クロックはPコアが5.5GHz、Eコアが4.3GHzに上昇している。そしてCPU温度だが、途中何度かCPUが許容する最高温度100℃にタッチしているものの、全体的には85℃前後で推移している。
またより負荷の高い「CINEBENCH 2024」では、CPU温度は95℃前後まで上昇し、最高温度に達する回数もかなり増えている。ただし、Package Powerは終始設定値である253Wで安定しており、サーマルスロットリングは発生していないことが分かる。
ファンの回転数は120mmファンが1,950rpm前後、135mmファンが1,550rpm前後でいずれも公称最高値まで上昇している。ただし、ノイズレベルは40dBA前後までしか上がらず、実際にテスト中の風切り音も360mmラジエーターを採用するハイエンドオールインワン型水冷ユニットに比べるとだいぶ控えめだった。
PL1/PL2=125W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
PL1/PL2=253W設定の「CINEBENCH 2024」の結果 |
またPL1/PL2=125WとPL1/PL2=253Wの「CINEBENCH 2024」のスコアを確認すると、シングルコアテストは124ptsと120ptsで誤差の範囲だが、マルチコアテストは1,596pts→1,826ptsへと約15%も上昇している。せっかくハイエンド空冷クーラー「MASTERAIR MA824 Stealth」を使うのであれば、Power Limitの設定はPL1/PL2=253Wを選択したほうがいいだろう。