エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1384
2024.01.25 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
Power Limitを無制限にしても安定動作が可能だった「MPG B760M EDGE TI WIFI」。テストセッションのラストは「CINEBENCH」系のベンチマークを使い、気になるCPUパフォーマンスをチェックしていこう。
シングルコアテストについては最も差の大きい「CINEBENCH R15」でも約17%、それ以外ではいずれも約14%の差に留まり、劇的な違いは出ていない。このことからオフィスワークや、ブラウザの閲覧といった軽めの作業が中心であればCore i5-14400でも性能に困ることはないだろう。一方で、マルチコアテストについては、Core i7-14700のほうがPコアは2コア、Eコアに至っては8コアも多いこともあり、すべてのテストで2倍以上という圧倒的なパフォーマンスを発揮している。CGのレンダリング、動画のエンコードといったマルチスレッドに最適化された処理や、ゲームをプレイしながら配信をするといった並列処理を行うならEコアが増加したCore i7-14700を選択することを強くオススメする。
Processor Base PowerやMaximum Turbo Powerは低めに設定されているものの、Power Limitを無制限に設定するとKモデルに近い挙動になるNon-Kモデル。特にハイエンドCPUでは、マルチスレッド時のクロックが大きく向上するのに合わせて、消費電力も大幅に増加し、そのポテンシャルを最大限に引き出すにはマザーボードの電源回路が重要になる。
その点、今回紹介した「MPG B760M EDGE TI WIFI」なら、75A DrMOSによる12+1+1フェーズ電源回路のお陰で、Package Powerが300Wを超えるようなシーンでも安定動作が可能。また大型のヒートシンクや、放熱性に優れるサーバーグレードのPCBといった放熱対策により冷却性能にも全く不安はなかった。
さらに最高7,800MHzの高クロックメモリのサポートや、2.5ギガビット有線LAN、Wi-Fi 6E無線LAN、USB 3.2 Gen 2×2 Type-Cといった高速インターフェイスも充実していることから、新型Non-KモデルでハイエンドゲーミングPCの構築を検討しているなら最適な1枚となるだろう。また強力な電源回路を活かしてKモデルを購入し、無制限設定での動作を試して見るのも面白そうだ。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社