エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1386
2024.01.29 更新
文:編集部:絵踏 一/撮影:pepe
ここからは、「G244PF E2」のディスプレイとしての特性やパフォーマンスを実際にPCに接続して確かめていきたい。検証にあたり、Core i7-13700KFとGeForce RTX 4080を搭載するMSIのハイエンドゲーミングPC「Aegis Ti5 13NUG-257JP」を使用。「G244PF E2」が最大限に実力を発揮できる環境を用意した。
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「G244PF E2」は、IPSに高速な応答性能を加えた独自のRAPID IPSパネルを採用している。視野角は水平垂直ともに一般的なIPSパネル同様に178°と広いことから、画面全体の均一性が保たれフレーム端の輝度低下も抑えられている。左右方向に角度をつけるとやや輝度とコントラストの低下が確認できるものの、視線移動の少ない23.8型サイズであることを踏まえれば、実用面における影響は少ない。
ゲームシーンで役立つ「ナイトビジョン」は、夜や暗闇、あるいは作品の演出として暗く表示されるシーンを補正し、視認性を向上させる機能だ。画面の明るさを一律で調整する一般的な輝度調整とは異なり、白飛びを抑えつつ自然な調整を施すため、ゲームの雰囲気を損なわず視認性を改善できる。
設定は先ほど触れたようにOSDメニューから有効化する仕様で、「オフ/通常/強い/最も強い/A.I.」の5段階から選択可能。特に“最も強い”ではかなり明るくなっていることが実感できる。ゲーム中に薄暗い場面で敵と遭遇した際などに有効だが、どのくらいの強度を選択するかはユーザー自身の感覚や好みとの相談になるだろう。
最後はリフレッシュレートの違いを体感するため、レースゲーム「Assetto Corsa」のリプレイを使用し、60Hz/120Hz/180Hzの3パターンを比較する。テストではディスプレイ同期を有効化するとともに、デジタルスチルカメラのスーパースローモーションにより画面を直接撮影した。
一般的なディスプレイの60Hzに比べて、リフレッシュレートが向上するごとに流れるようなスムーズな描写に変わることが実感できる。さらにRAPID IPSパネルの採用により、60Hzのような低リフレッシュレート環境においても残像を感じにくいクリアな画質をキープできている点も特徴。こうした差はゲームのスキルだけではカバーするのが困難な違いであり、勝ちにこだわるユーザーにとっての大きなアドバンテージになるだろう。
ほとんどのエントリーゲーマーがプレイする“ゲーミング標準”の画面サイズ・解像度をもつ「G244PF E2」は、何よりコストパフォーマンスを重視する向きにピッタリなモデルだ。リフレッシュレート180Hzに対応し、黒挿入を用いないGTG測定での1ms応答が可能なRAPID IPSパネルがもたらすスペックは、同価格帯で最速クラス。可能な限りフレームレートを稼ぎたいバトルロイヤル系のeスポーツタイトルをメインに遊ぶ場合などは、特に恩恵を実感しやすいだろう。
また、PS5など最新のコンシューマゲーム機における1,080p/120Hzも可能なことから、PCゲームだけでなくコンソール環境でも活躍が見込める。ゲームプレイ用のディスプレイを1台で済ませたい向きにも、「G244PF E2」は注目の選択肢だ。
さらにコストパフォーマンスモデルとは思えない、自由度の高いスタンド機能も同クラスの製品に比べて秀でている要素。販売は特定ショップ(ビックカメラ系)に限られるものの、使い勝手の良さとお買い得感で選ぶなら、大注目のゲーミング液晶と言える。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社