エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1388
2024.02.02 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
Antecにおける2024年の幕開けはミドルタワーPCケース「NX416L」だ。国内市場では1月26日(金)から販売がスタート。市場想定売価はブラックが税込13,980円、ホワイトが税込14,480円とされている。500円の差は塗装コスト分と考えて良しとしよう。
Antec「NX416L」 市場想定売価税込13,980円(2024年1月26日発売) 製品情報(Antec / 株式会社リンクスインターナショナル) |
ここで2023年を振り返ると、「円安」や「デフレ脱却」といったキーワードは自作PC業界も決して無縁ではなく、自作PCパーツは全体的に売価が上昇していると誰もが感じているはずだ。恐らくこの状況は今後も続くと予想され、単にネームバリューだけでは通用せず、製品本来の善し悪しがシビアに問われる事になっていくだろう。特に売価だけで勝負してきたきらいのあるメーカーにとっては、生き残りを賭けた1年になるかもしれない。
ホワイトモデル「NX416L White」も同時発売。市場想定売価は税込14,480円 |
そして今回の主役であるNX416Lは、ブランド力では圧倒的なAntecの新型筐体。業界屈指の名門から排出された製品ではあるものの、それを一旦忘れ、シンプルにPCケースそのものを評価していきたい。製品資料と想定売価だけで判断すれば、エントリークラス(または普及価格帯)の位置付けであり、既に多くのライバル製品が存在している。その中に飛び込むNX416Lは、ミドルタワーPCケースの定番モデルになることができるだろうか。
ここでスペック表からNX416Lの概要を確認しておこう。対応マザーボードはATX、MicroATX、Mini-ITXの典型的なミドルタワーPCケース。素材にはフレームなどの主要部分にスチール、デザインされた外装の一部などにプラスチック、左側面には強化ガラスも使用されている。
外形寸法は幅210mm、奥行き471mm、高さ486mm。この数字からイマドキのミドルタワーPCケースとしては細身で、幅210mmをCPUクーラーの有効スペース(高さ)とマザーボード背面の裏配線スペースが、どのように折り合いを付けているのか注目したい。なお奥行きと高さは標準的で、長尺構成パーツの収納を意識した設計であることを想像させる。なお重量は6.4kgも標準的なミドルタワーPCケースと言えるだろう。
ちなみに外装パッケージは幅262mm、奥行き545mm、高さ516mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は7.5kg。店頭購入からの持ち帰りは、無理せずカートを用意したい。