エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1392
2024.02.17 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
「TUF-RTX4070S-O12G-GAMING」のパフォーマンス検証が一段落したところで、ベンチマーク中におけるオリジナルクーラーの挙動をチェックしてみよう。高い冷却性能と静音性は「TUF Gaming」シリーズの大きなウリだけに、GeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルにもその特性が受け継がれているかは気になるところ。ストレステストの「3DMark Speed Way Stress Test」を動作させ、GPU温度とファン回転数、騒音値の計測を行った。
季節柄室内気温が低い状態での計測ながら、それを加味してもGPU温度が最大65℃未満、さらにファン回転数も1,500rpm程度に抑え込まれている点はさすが。ファン稼働率にだいぶ余裕を残しつつも、騒音値は高負荷時で42dBと圧倒的に静かだった。
アイドル時に比べて大きく変わらない騒音で動作している点も印象的で、冷却性能と静音性に関しては間違いなくトップクラス。これでQuiet Modeという“二の矢”まで用意しているわけで、静音を重視するユーザーも十分に満足させられるはずだ。
最後は「TUF-RTX4070S-O12G-GAMING」の動作中における消費電力をチェックし、各種検証を締めくくろう。「3DMark Speed Way Stress Test」を動作させた際の数値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した際の最低値をアイドル時として、それぞれワットチェッカーによる計測を行った。
アイドル時は60Wを下回り、省電力性能は十分。さらにオーバークロックモデルながら高負荷時でも340Wに留まっていることから、ワットパフォーマンスの高さが際立っている。今回一緒にシステムに組み込んでいる「TUF Gaming 850W Gold」なら十分なマージンを確保できるほか、高負荷時も電力変換効率の高い状態で動かすことが可能だ。
GeForce RTX 4070からCUDAコアやキャッシュが大幅強化されたこともあり、各検証においてもハイレベルな結果をマーク。WQHD環境ではゲーミング液晶のポテンシャルを引き出せる高フレームレートなプレイが可能で、タイトル次第では4Kゲーミングも狙える。特に「TUF-RTX4070S-O12G-GAMING」はオーバークロック仕様であることから、高負荷環境でもより安定したプレイが楽しめるだろう。
また、「TUF Gaming」シリーズ自慢のオリジナルクーラーはGeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルでも健在。GPUの発熱をしっかり抑え込みつつ、高負荷時でもアイドル時と大きく変わらない静かさで稼働していた。確実な冷却性能と静粛さの両方を手に入れたいなら、「TUF-RTX4070S-O12G-GAMING」は有力な選択肢になってくれるはずだ。
その一方で、いまだ市場ではGeForce RTX 4070 SUPER自体が本格的なブレイクには至っていない印象。上位GPUのGeForce RTX 4070 Tiに届こうかという(あるいは重なってしまう)価格設定がネックになっていることは疑いなく、「TUF-RTX4070S-O12G-GAMING」を含め価格がこなれてきてからが本番と言えるかもしれない。
提供:ASUS JAPAN株式会社