エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1396
2024.02.25 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
各種ベンチマークやゲームによるパフォーマンス検証が一段落したところで、本項ではシリーズの名物でもあるオリジナルクーラーの挙動を確かめてみよう。ストレステストの「3DMark Speed Way Stress Test」で負荷をかけ、GPU温度およびファン回転数、その際の騒音値を計測した。
まずGPU温度の推移を見ていくと、キレイに60℃をキープするようにクーラーが動作していることが分かる。GeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルに比べてファン回転数は上昇しているものの、それでも常時1,600rpm未満をキープ。実際に動作している様子を見ていた際も、ほとんど違いを感じることはなかった。
騒音値も高負荷時でGeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルと2dBしか違いがなく、TGPが向上したGeForce RTX 4070 Ti SUPERでもまったく問題なく冷やしきれていることが分かった。余裕の冷却性能と抜群の静音性という、「TUF Gaming」シリーズの持ち味はしっかり受け継がれている。
最後は「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」の動作中における消費電力を確認し、検証を締めくくろう。「3DMark Speed Way Stress Test」を動作させた際の数値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した際の最低値をアイドル時として、それぞれワットチェッカーによる計測を行った。
アイドル時はほぼ変わりなく60W前後という数値。なお、GeForce RTX 4070 Ti SUPERはGeForce RTX 4070 SUPERからTGPが65W上昇しており、高負荷時はその増加分がほぼそのまま反映されている。ASUSによる推奨電源容量は750Wとされているが、そのクラスの電源ユニットであれば十分にカードの性能を引き出すことが可能なはずだ。
直近で同シリーズのGeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルをレビューしていたこともあり、今回は主に最新アップグレード版GPUの下位との違いをメインに検証を進めてきた。上位コアを採用するだけでなく、メモリバス幅やメモリ容量が拡張されたことにより、特にメモリ周り影響が大きい4K解像度で明確なパフォーマンス差を発揮。4Kゲーミングでより高いフレームレートを稼ぎたい向きに、GeForce RTX 4070 Ti SUPERは有望な選択肢と言える。
そして「TUF Gaming」シリーズに共通する、優秀な冷却機構のアドバンテージは健在。TGPが220W→285Wへと大きく変化しているにも関わらず、高負荷時の騒音はGeForce RTX 4070 SUPER搭載モデルとほぼ変わらないなど、余裕の冷却性能と圧倒的な静粛さを見せつけてくれた。
可能な限り静かで冷えるクーラーをもつ製品が欲しい向きにはもちろん、(保証対象外ながら)さらなるチューニングでスペックを盛りたい場合にも頼りになる装備。「TUF-RTX4070TIS-O16G-GAMING」は数あるGeForce RTX 4070 Ti SUPER搭載モデルの中でも高めの価格帯に位置する製品だが、名物のクーラーこそが購入の決め手になりそうだ。
提供:ASUS JAPAN株式会社