エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1408
2024.04.02 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
「PZR-79X3D47TiS」はホワイトに統一されたパーツ群で構成されているが、CPUクーラーは240mmラジエーターのオールインワン型水冷ユニット、グラフィックスカードはデュアルファン搭載モデルが組み込まれている。冷却性能もしっかり担保された構成だが、実際に高負荷がかかるシチュエーションではどのように動作していたのだろうか。
CPUクーラーのストレステストには「Cinebench 2024:Minimum Test Duration:30 minutes」、グラフィックスカードには「3DMark Speed Way Stress Test」を使用し、動作クロックと温度を「HWiNFO」で計測した。
Ryzen 9 7900X3Dのクロックは全コアが4.7GHz前後で動作、その一方でテスト中の温度はほぼ80℃以内に収まっていた。240mmラジエーターを備えるオリジナルの水冷ユニットにより、十分な冷却効果が得られているようだ。テスト中はケーストップからたっぷりの温風が流れており、しっかり熱を吸い上げて排気できていると感じた。
グラフィックスカードの方もクーラーの優秀さは一目瞭然で、フルロード時はブーストクロックに設定された2,640MHz以上のクロックをキープ。ファンも2,100rpmを超えてしっかり回転していたためか、GPU温度は70℃、ホットスポット温度でも80℃に抑え込まれていた。長時間高負荷が続くようなシーンでも、クロックが落ちてゲーム動作がカクつく心配はないだろう。
また、騒音計で「PZR-79X3D47TiS」の動作音を計測したところ、アイドル時はアイドル時は35dBを下回る静かさ。ストレステストを動作させた高負荷時でも40dB以下の37.9dBに留まっており、耳障りに感じるシーンはなかった。ゲーム中にヘッドセットやイヤホンを装着するなら、まったく気にならないだろう。
最後は「PZR-79X3D47TiS」の動作中における消費電力をチェックし、各種検証を締めくくるとしよう。ストレステストの「3DMark Speed Way Stress Test」を動作させた際を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した際の最低値をアイドル時として、それぞれワットチェッカーによる計測を行った。
アイドル時は86Wとやや高めな印象だが、高負荷時は電源容量の50%を下回る406W。テスト中も400Wを超えるシーンはほんのわずかで、だいたい395W前後で推移していた。電源ユニットは決め打ちのため変更ができないが、標準構成における850Wモデルは間違いのないチョイスだったと言える。
PCを上手に組むということは、そのまま配線の上手さに通じると言っていいくらいには、PCのビジュアルを語る上で配線は重要かつ難しい要素だった。内部構成を魅せるマシンならなおさらで、美しいマシンには美しい配線が不可欠。しかしケーブルをそもそも露出させない「新界」は、美しいマシンをいとも簡単に実現してしまう。まさに「配線の新時代」を体現する存在だ。
そしてその美しいビジュアルは、邪魔な配線を排除した内部を効果的に魅せるピラーレスケースと、統一された全身ホワイトのパーツチョイスにより高度に完成。単体販売されていないマザーボードを含め、どれも一般ユーザーでは構築が難しい構成をストームが形にしてくれる。
もちろん単にビジュアルのみを追求したわけではなく、搭載CPUやグラフィックスカードの性能をしっかり引き出せるパッケージになっていたことは、検証からも明らか。ぜひ自身のニーズにマッチした構成を豊富なラインナップから選択し、デスク上にて美しくも高性能なマシンを愛でてほしい。
提供:株式会社アイティーシー
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