エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1411
2024.04.08 更新
文:撮影・藤田 忠
バランスの取れた「GAMING PLUS」シリーズの「B760 GAMING PLUS WIFI」に、Core i5-14400やGeForce RTX 4070 SUPERを組み合わせて自作したミドルハイゲーミングPC。そのパフォーマンスは狙い通りで、軽い写真の編集などから、定番、旬なゲームタイトルもWQHD解像度で快適に楽しむことができた。そんなPCのテストの最後は、組み合わせたマザーボードの電源回路や、CPUなどの温度と動作音を確認していこう。
ストレステストには、CPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」と、GPUに負荷をかける「3DMark」の「Speed Way Stress Test」を使用。実行中のCPU温度(CPU Package)をはじめ、電源回路(MOS)やチップセット(PCH)の温度などを「HWiNFO64 Pro」で記録。起動後、10分間何もしなかった状態の値をアイドル時、テスト実行中の最高値(30データ)の平均値を高負荷時としてまとめた。
アイドル時から見ていくと、Core i5-14400にはオーバースペックな360mmサイズラジエータを採用したオールインワン型水冷ユニットに、計7基のファンによる高いエアフローが効いて、CPU温度でも22℃と低く、大型ヒートシンクを備えた電源回路に至っては室温が低かったのもあり、19.5℃だった。
高負荷時では、CPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」でもCPU温度は51.1℃で、ラジエーターファンの回転数もアイドル時から200rpmアップした程度になっている。高負荷のかかる電源回路(MOS)も、CPU消費電力(CPU Package Power)が100W台で推移していることや、ケースリアとトップのラジエーターファンによる風の流れが影響して、アイドル時から16℃アップした35.6℃に留まっている。
「Speed Way Stress Test」実行時はCPU温度36.4℃、GPU温度63.4℃を記録している。「TRI FROZR 3」クーラーのファン回転率34%、1,142rpmの低速回転ながら、しっかりと冷却できている。さすが最新技術を詰め込んだ「TRI FROZR 3」クーラー搭載のMSI「GeForce RTX 4070 SUPER 12G GAMING X SLIM」といった感じだ。また、PCH温度は42℃まで上昇しているが、電源回路(MOS)は35.5℃と、ともに不安のない温度になっている。
最後に騒音値を確認すると、高負荷時でもアイドル時とほぼ変わらない値となっている。動作中は若干フロントファンの回転音に気がつくレベルなので、作業やゲームプレイ中に集中を乱されることはないだろう
MSI製パーツでコーディネートした最新スペックのミドルハイゲーミングPCを組んだ今回の撮って出しレビュー。奇麗なLEDイルミネーションに、日常使いから、写真の編集作業、旬なゲームタイトルの高解像度、高画質プレイと、パフォーマンスに不満はないだろう。また、今回のMSIコーディネイトでは、ややオーバースペックとなるAIO水冷「MAG CORELIQUID E360」をチョイスしているが、狙い通り高負荷時もファンは低速に回転、静かかつ強力にCPUを冷却している。この春にハイミドルゲーミングPCを組もうと考えているユーザーは、本構成を参考にしてもらいたい。
また、コストを抑えたゲーミング向けマザーボード「GAMING PLUS」シリーズの「B760 GAMING PLUS WIFI」については、安定性はもちろん電源回路などの冷却面や、使い勝手は合格点だ。コストパフォーマンスが優れたCore i5-14400などのミドルCPUと組み合わせて、目的や予算に合わせたPCを組み上げてみよう。
提供:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社